日本大百科全書(ニッポニカ)

地域経済活性化支援機構
ちいきけいざいかっせいかしえんきこう

中小企業や地域産業の再生・活性化を支援する官民ファンド。英語名はRegional Economy Vitalization Corporation of Japan、略称はREVIC(レヴィック)。前身は株式会社企業再生支援機構(2009年設立)で、2013年(平成25)3月に改組し地域経済活性化支援機構として発足した。根拠法は株式会社地域経済活性化支援機構法(平成21年法律第63号)で、2018年に改正同法が施行され、存続期間3年(支援・出資決定期限は2021年3月末、業務完了期限は2026年3月末)の時限組織となった。(1)有望な経営資源をもちながら借金に苦しむ中小企業の再生を債権買取り、投融資、債務保証、などで支援、(2)地域金融機関などと共同でファンドを設立し、地域活性化ファンドへの出資や専門家派遣でリスクマネーを供給、(3)経営者保証のついた債権買取りにより、経営者や後継者の再チャレンジ支援、などを実施している。対象は地方の鉄道、バス、フェリーなどの輸送会社、旅館・ホテル、百貨店・スーパー、観光施設、病院などで、企業城下町を形成する地域では中核となる大企業も支援する。本社は東京都千代田区大手町。2018年6月時点の資本金は260億8480万円で、株主は預金保険機構と農林中央金庫。民間金融機関から資金調達する場合、最大1兆円まで政府保証がつくため、1兆円強の投資能力をもつ。会計検査院の投資損益調査(2017年3月末)では、同機構の投融資回収額と保有株評価額の合計が投融資額を上回って約3433億円の黒字状態にある。社長は歴代、地方銀行出身が占めており、初代は元東邦銀行頭取の瀬谷俊雄(せやとしお)(1936― )、2代目は元千葉銀行専務執行役員の今井信義(いまいのぶよし)(1949― )、3代目は元熊本銀行頭取の林謙治(はやしけんじ)(1948― )。役・職員数は293人。前身の企業再生支援機構を含め、地域経済活性化支援機構は時限機関として発足しながら、延命を繰り返してきた。リーマン・ショック後の経済危機を乗り切るため2009年に期限5年の時限組織として設立したが、中小企業金融円滑化法の期限が2013年3月末に切れるとの理由で、2014年に期限5年で再スタートし、2018年にさらに3年間期限が延びた。産業界や金融界から健全な企業競争を阻害するおそれがあるとの批判がある。
[矢野 武]2018年12月13日