紫外線(UV:ultraviolet rays)のうち、紫外線A波(UVA)を遮断する効果の程度を示す指標。protection grade of UVAの略。サンスクリーン(日焼け止め)の機能を表すのに用いられる。
UVAの照射によってヒトの皮膚には持続型即時黒化とよばれる反応(照射直後から皮膚がわずかに黒くなる反応)が起こるが、この反応が起こる最小の紫外線量を最小持続型即時黒化量(MPPDD)といい、1平方センチメートル当り2ミリグラムのサンスクリーンを塗った部位のMPPDDを、塗らない部位のMPPDDで除して算出される値をUVAPFという。
国内では日本化粧品工業連合会により、UVAPFの値に応じて「+(プラス)」の記号を用いて以下のようにPAをグレード表示することが取り決められている。
PA+:UVAPF2以上~4未満、UVA防御効果がある
PA++:UVAPF4以上~8未満、UVA防御効果がかなりある
PA+++:UVAPF8以上~16未満、UVA防御効果が非常にある
PA++++:UVAPF16以上、UVA防御効果がきわめて高い
なお、人体に影響を及ぼす紫外線にはUVAのほかに紫外線B波(UVB)があり、UVBを遮断する効果の指標としてはSPF(sun protection factor)が用いられている。
PAのグレードやSPFの値が高いほど紫外線の遮断効果は高くなるが、皮膚への負担等も考慮し、季節や場面に応じた性能のサンスクリーンを適切に使用することが勧められる。たとえば、買い物や散歩などの日常生活ではSPF10~20、PA+~++程度、屋外での軽いスポーツやレジャーなどではSPF20~30、PA++~+++程度、炎天下でのレジャーやマリンスポーツなどではSPF30~50+、PA++~++++程度のサンスクリーンが適当と考えられる。また、これらのサンスクリーンの性能が十分に発揮されるためには、十分な量をむらなく、2~3時間おきに塗り直すなどの対応も必要である。
2019年1月21日