旺文社名誉編集顧問
旧制浦和高校理科1類を卒業したとき,終戦の影響がまだ強く,旧制中学や師範学校の英語の教師の資格があるということから,何ということなしに進駐軍の米軍厚木基地に隣接している学校で英語を教える傍ら,文化交流や施設その他の折衝などの必要から通訳を命ぜられ,英語に入り浸る生活に飛び込んでしまった。苦労もしたが,英米語の持つ意外な面白さにひかれ,東京に戻って正式に文学部英文学科に再編入,卒業後,高校で英語の教鞭をとりながら,文部省,東京都教育委員会の英語関係の各種委員や,東京都高等学校英語教育研究会の出版部長や常任理事などを歴任し,英語教育は,直接社会に貢献する重要な仕事であるという実感を得た。専攻は英語文体論であるが,日本詩人クラブに所属してキーツの訳詩を発表するなど,英語をさまざまな方面から研究しているうちに,次第に英文法,語法の研究に専念するようになった。
主な著書としては,『ロイヤル英文法・改訂新版』『教師のためのロイヤル英文法』『英語語法の征服』『英語長文読解問題の解き方』『基礎からよくわかる英文法』『精選英文法・語法問題演習』その他多数。趣味はひたすら洋書を読破すること。
金沢星稜大学人文学部教授/明治大学名誉教授
アメリカのウィスコンシン州出身。コロラド大学で英米文学,ワシントン大学大学院で近代日本文学を専攻。1980年フルブライト留学生として来日,東京工業大学にて「正宗白鳥」を研究。
現在,大学の授業には映画のシナリオを教材とする「英語」や,「英作文」,「映画の歴史」などがある。ゼミナール「近代アメリカの芸術と時代」では30年代~90年代を中心とし,アメリカ文化の重要な要素を浮き彫りにする小説,演劇,エッセイ,映画,音楽,美術,建築,デザイン,ファッションなどを全般に研究する。
日本人の科学者や研究家が書いた英語の学術論文を添削する仕事も多い。
趣味は旅行,料理,音楽,読書,イギリスの演劇,地中海付近の食文化とワインなど。
『日本人の英語』『続 日本人の英語』『心にとどく英語』(以上岩波新書),『教師のためのロイヤル英文法』(旺文社;共著),『マーク・ピーターセン英語塾』(集英社インターナショナル),『ニホン語,話せますか』(新潮社),『ワイン デイズ』(文春文庫 PLUS)など著書多数。