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  11. 梅雨

ジャパンナレッジで閲覧できる『梅雨』の辞書・事典・叢書別サンプルページ

世界大百科事典・日本大百科事典

世界大百科事典

梅雨
ばいう

〈つゆ〉ともいう。太陰太陽暦では梅雨の時期が5月にあたるので,五月雨(さみだれ)ともいった。梅雨は東アジアだけにみられる雨季で,6月上旬より7月上旬にかけて日本の南岸から中国の長江流域にかけて前線(梅雨前線)が停滞して長雨を降らせる現象である。梅雨は南寄りの季節風が直接あたる九州,四国,近畿,東海地方で顕著であり,この期間の降水量は年降水量のほぼ1/3(平年値は那覇で520mm,福岡で507mm,東京で260mm,仙台で265mm)に達する。北日本では降水量は少なく,北海道には梅雨はない。

 梅雨期は四つ,すなわち(1)5月中~下旬,(2)6月上~下旬,(3)6月末~7月上旬,(4)7月中~下旬とに分けられる。(1)は華南や沖縄の入梅,(2)は梅雨前線が本州南岸に停滞する時期で,華中や日本の大部分が梅雨になり,(3)は本州上に前線が停滞しむし暑くなり,その移動に伴って集中豪雨が起こりやすくなる時期で,(4)は梅雨前線が北日本に移動して関東以西は梅雨明けとなり,北日本は梅雨の最盛期となる時期である。

梅雨期の天気図

日本付近の梅雨前線は極気団(冷涼なオホーツク海高気圧)と亜熱帯気団(高温多湿な太平洋高気圧またはその一部の小笠原高気圧)との境目である。前線上に低気圧が発生すると,温暖前線,寒冷前線がこれに伴うようになる。そして低気圧は上層の西風により東進するが,それにつれて前線は図1のように移動する。

 梅雨時には,この前線が停滞前線として日本の南方に長い間とどまり,その上を低気圧がほぼ1000kmくらいの間隔で次々と東進する。低気圧は図1のD~Eのあたりでいちばん発達する(中心気圧が最低になり渦の強さも最も大きくなる)。そのとき,寒冷前線は温暖前線に追いつき,やがて閉塞(へいそく)前線となり(E),その後,消滅期(F)には低気圧の中心が前線と離れるようになり,気圧は上がり,渦も弱くなり低気圧と前線は消えてゆく。このため前線の北側約300~500km以内では曇雨天が続き,低気圧の通過に伴って雨が強まることが多い。梅雨が明けるときは二つの型がある。一つはよく起こる型であり,亜熱帯高気圧が強まり梅雨前線を北に押し上げ,やがて前線は消えてゆく型である。このときはある日を境に画然と梅雨が明ける。もう一つは年によって起こる型であり,梅雨前線が南下して梅雨が明ける。このときはオホーツク海高気圧が亜熱帯高気圧に変質するのに時間がかかるため,1週間くらい曇天が続く。

梅雨と上層大気

上層大気の研究が進むにつれ,梅雨は次のように説明されるようになった。日本付近の梅雨前線は北太平洋寒帯前線の一部である。北半球の中緯度をめぐる大規模な大気環流(すなわちジェット気流)が三つの波長の型を示すとき,ジェット気流はヒマラヤ山脈があるためチベット高原の西側で二分され,北太平洋で再び合流する。このためオホーツク海上空では,空気が停滞し,温暖なブロッキング高気圧がつくられる。停滞した空気の一部は下降気流として地面に降りてきて,冷たいオホーツク海で冷やされ寒冷なオホーツク海高気圧が発達するようになる(図2)。この高気圧と別にチベット高気圧が対流圏上部で発達するとともに,南西季節風が活発となる。それが東に広がってくると東アジアの梅雨が活発となる。ジェット気流がヒマラヤ山脈の北に移り,この二分されたジェット気流のうちの南のジェット気流が消えると梅雨が明ける。

集中豪雨

梅雨末期(6月末~7月上旬)の集中豪雨は次の理由で起こる。下層の700~800hPa(高度3000m以下)に下層ジェットという強風域が舌状に南西から侵入し(これを湿舌と呼ぶ),これが高温多湿であり,水分を十分日本に運ぶ役目をする。しかるに上層5000m以上では,北西風が冷涼な乾いた空気を運んでくる。そうすると下層に高温多湿,上層に冷涼乾燥な大気という構造になり,鉛直方向に不安定であるため,対流現象が盛んになる。そして対流性の雲が活発に大規模に発達するようになる。これを比較的細かな気象の観測に基づいて調べると,メソスケール(水平方向数百km規模のスケール)内で小さなじょう乱(メソスケールじょう乱)が波動状に次々移動してゆくことがわかる(大気じょう乱)。このじょう乱は活発な対流雲の塊であるが,この通過により各地に大雨が降る。

【梅雨の天気用語】

菜種梅雨(なたねづゆ)

春のナタネ(アブラナ)の花の咲く頃(3月下旬~4月上旬)に一時的に数日間降り続く雨。

卯の花くたし

5月ころの梅雨型の長雨。卯の花(ウツギの花)を腐らすの意味。

走り梅雨

5月25日前後に東日本においてぐずついた梅雨状の気圧配置になり,天気が悪い日が続くこと。

入梅(にゆうばい)

梅雨入りともいう。暦の上では二十四節気の一つで,6月11~12日ころ。気象学的な入梅は,気象庁で天気図と季節感を総合的に見て決めて発表する。ふつう那覇では5月12日,福岡で6月7日,東京で6月11日,仙台で6月11日である。

梅雨の中休み

梅雨のなかばに前線の活動も弱まり,ときに好天気が現れること。

出梅

梅雨明けともいう。梅雨が終わる時。平均日でいって,那覇で6月22日,福岡で7月19日,東京で7月16日,仙台では7月25日である。

戻り梅雨

いったん出梅した後,再び梅雨のようになること。

空梅雨

年により梅雨前線が顕著に現れず,天気続きの梅雨に終わること。北太平洋高気圧または中緯度高圧帯の中に日本がおおわれたときに起こる。

梅雨寒

梅雨のときオホーツク海高気圧から北東の冷湿風(やませ)が東北地方を中心に吹き,太平洋側ではこの寒さで苦しむ。

[内田 英治]

[内田 英治]

[索引語]
五月雨 オホーツク海高気圧 太平洋高気圧 小笠原高気圧 集中豪雨 湿舌


図1~図2
梅雨 図1~図2



日本大百科全書(ニッポニカ)

梅雨
ばいう

夏至 (げし)(6月22日ごろ)を中心として前後それぞれ約20日ずつの雨期。梅雨 (つゆ)ともいう。これは極東アジア特有のもので、中国の長江 (ちょうこう/チャンチヤン)(揚子江 (ようすこう))流域、朝鮮半島南部および北海道を除く日本でみられる。中国ではMéi-yú、韓国では長霖 (ちょうりん)Changmaというが、日本語のBai-uは国際的にも通用する。ウメの実の熟するころの雨期なので「梅雨」と書くが、カビ(黴)の生えるころの雨期でもあるので、昔は「黴雨 (ばいう)」とも書かれた。梅雨はまた「つゆ」ともいう。旧暦では五月 (さつき)ごろにあたるので「五月雨」と書いて「さみだれ」と読ませた。この流儀でいうと五月晴 (さつきば)れは元来はつゆの晴れ間をいったので、現在の新暦の5月の晴天を「さつきばれ」というのは誤用である。

 梅雨期間の雨量は、西日本では年降水量の4分の1程度、東日本では5分の1、北日本や日本海側では5分の1から10分の1程度となっている。梅雨末期の集中豪雨はさまざまな水害をもたらすことがあるが、梅雨全体としての雨量は冬の日本海側の雪とともに、日本のたいせつな水資源となっている。

[根本順吉][青木 孝]

梅雨の期間

梅雨期は走り梅雨 (はしりづゆ)、梅雨前期、梅雨後期に分けられることが多い。それぞれの期間の特徴は次のとおりである。

(1)走り梅雨 5月中旬~下旬ごろから走り梅雨に入るが、このころはオホーツク海の高気圧はあまり顕著でなく、日本付近を寒帯前線がしだいに北上していくのに伴って雨が降る。年により走り梅雨がないこともあるが、普通は「走り」のあることが多い。

(2)梅雨前期 この期間の特徴は、梅雨前線の活動が弱いことである。走り梅雨による雨と、梅雨前期の雨をはっきりくぎることのむずかしい年も多く、毎年、いつから梅雨入りとするかが問題になる。梅雨前期と走り梅雨による雨量は一般に少ない。

(3)梅雨後期 前期と後期の境目はちょうど夏至のころにあたる。これが梅雨の中休みで、この中休みが前後に長引くと空梅雨 (からつゆ)(涸梅雨とも書く)となる。中休みのころは一時、真夏の青空が現れ、地平には雄大な積雲がわくが、普通は長続きせず梅雨後期に入る。梅雨後期の雨はまとまって降る大雨や集中豪雨となる型で、前期よりは雨量がずっと多く、本土では6月末が一年中でもっとも雨の降りやすいころとなる。

 梅雨明けは7月中旬になることが多く、数日の差で比較的一斉に真夏の晴天を迎える。梅雨明けは、梅雨入りと比べると、よほどはっきりした季節のとぎれた変化である。

 梅雨後期には中国南部から日本の東の海上へ伸びる梅雨前線が顕著になる。梅雨前線には南西モンスーン(季節風)や太平洋の高気圧から湿潤な気流が流れ込む。ときには発達したオホーツク海高気圧におおわれて、北日本などにやませが吹きつけ梅雨寒をもたらすことがある。梅雨後期には熱帯地方で発生した低気圧(この発達したものが台風である)が北上し、これに伴われた湿潤な大気が梅雨前線を刺激して大雨をもたらすことがある。梅雨後期にはその期間中にも雷がしばしば発生する。したがって「雷が鳴ると梅雨 (つゆ)が明ける」というのは間違った表現であり、「梅雨 (つゆ)明けは雷を伴うことが多い」というべきである。

[根本順吉][青木 孝]

梅雨と生活

日本人の生活の一つのくふうは、6~7月の高温多湿の条件をいかに克服するか、利用するかであり、この面を強調して日本の文化を湿度文化という人もある。

 たとえば防湿の知恵としては、唐櫃 (からびつ)などによる木箱内の保存があるが、木箱内では木質が湿気を出し入れすることにより、湿度はおよそ70%くらいに保たれ、保存に適する小空間がつくりだされているのである。また正倉院の建築法で有名な校倉 (あぜくら)造、高床 (たかゆか)式なども、乾燥した空間をつくりだすのになにがしかの貢献をしていると思われる。黴雨 (ばいう)とよばれたことがあったことからもわかるように、高温多湿の梅雨期はカビの繁殖の好条件である。このため古来、日本ではカビを取り除いたり、また反対に利用したりする知恵が発達した。たとえば、漢方薬は生薬 (しょうやく)であるためかびることによって著しくその効き目が減ずる。そのため漢方薬は乾燥した環境に保存しなくてはならないのであるが、そのため蒼朮 (おけら)(和蒼朮 (わのそうじゅつ))をたくことが行われる。蒼朮は雑草の一種の根であるが、その根を燻蒸 (くんじょう)すること(焚蒼 (たきそう)という)により、室内の湿気を取り除くことができるのである。

 梅雨期は各種のカビなど微生物が発生しやすく、食品などの腐敗しやすい時期であり、そのため食中毒などには注意しなければならない。他方、微生物は日本の食物の基本となるみそ、しょうゆ、酒、納豆などをつくりだすのに重要な働きもしているのであり、これらの利用も巧みに取り入れたのが日本文化の一つの特徴といえるであろう。

[根本順吉][青木 孝]

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検索コンテンツ
1. 梅雨
世界大百科事典
梅雨(ばいう)
2. つゆ【梅雨・黴雨】
日本国語大辞典
時記〔1688〕四・五月「此の月淫雨(いんう)ふるこれを梅雨(ツユ)と名づく」*六百五十句〔1955〕〈高浜虚子〉昭和二三年「北海の梅雨(ツユ)の港にかかり船」
3. 梅雨(つゆ)
古事類苑
歳時部 洋巻 第1巻 141ページ
4. つゆ【梅雨・黴雨】[頭見出し]
故事俗信ことわざ大辞典
どよう)に降(ふ)る・梅雨(つゆ)の雨(あめ)は魚(さかな)の餌(え)・梅雨(つゆ)の雨(あめ)は晴(は)れる・梅雨(つゆ)の東風(こち)は晴(は)れに回(まわ
5. 夏の雨 【12か月のきまりごと歳時記】
生活便利帳
った「神水」(しんすい)を用いた薬はよく効くとされた。▼卯の花腐し(うのはなくたし)旧暦5月、梅雨に先駆けて降る長雨。その頃に満開を迎える卯の花(うつぎ)を朽ち
6. 梅雨画像
世界大百科事典
で7月16日,仙台では7月25日である。戻り梅雨いったん出梅した後,再び梅雨のようになること。空梅雨年により梅雨前線が顕著に現れず,天気続きの梅雨に終わること。
7. ばい‐う【梅雨・黴雨】
日本国語大辞典
時桂月漸傾、梅雨斜落」*天正本節用集〔1590〕「梅雨 バイウ 四五月之雨ヲ云」*艸山集〔1674〕二四・病来・二「荒村黴雨暗
8. 梅雨(ばいう)
古事類苑
歳時部 洋巻 第1巻 141ページ
9. 梅雨(ばいう) 【12か月のきまりごと歳時記】
生活便利帳
一説には雫を表す「露」から取られたとか。ひと月ほどしとしとと長雨が続くが、梅雨の末期、晴れた日の午後に雷が鳴るようになると梅雨明け、夏の到来が近い。
10. 梅雨(ばいう)
日本大百科全書
もたらすことがあるが、梅雨全体としての雨量は冬の日本海側の雪とともに、日本のたいせつな水資源となっている。根本順吉青木 孝梅雨の期間梅雨期は走り梅雨はしりづゆ、
11. 【梅雨】ばいう
新選漢和辞典Web版
つゆのころは衣服などに黴(かび)が生じるので黴雨(ばいう)といい、字の音通で梅雨と書くという。 ②梅雨のころ。梅雨期。「梅雨前線」
12. 梅雨(著作ID:405403)
新日本古典籍データベース
ばいう 考証 
13. つゆ【梅雨】[標準語索引]
日本方言大辞典
ゆんどぅんつゆ:梅雨が明けるはじるつゆ:梅雨が降り続くくろむつゆ:梅雨の後の日照りてりあがりつゆ:梅雨また旧五月のころの南風くるべー / くろはえ / くろばえ
14. 五月雨
日本大百科全書
陰暦5月に降る長雨。梅雨と同じであるが、梅雨は主として五月雨の降る季節をさし、五月雨は雨そのものをさすことが多い。雨の降り方としては、前期はしとしと型、後期は集
15. つゆ[現古辞典]
全文全訳古語辞典
⇒「雨」
16. つゆ【梅雨】
国史大辞典
⇒入梅(にゅうばい)
17. 梅雨(つゆ)
日本大百科全書
梅雨
18. ついり【梅雨入・入梅・墜栗花】
日本国語大辞典
〔名〕(「つゆいり(梅雨入)」の変化した語)つゆになること。入梅(にゅうばい)。転じて、つゆ。梅雨。ながあめ。霖雨(りんう)。《季・夏》*足利本人天眼目抄〔14
19. ついり‐あめ【梅雨入雨・入梅雨】
日本国語大辞典
〔名〕梅雨。つゆ。霖雨(りんう)。《季・夏》*俳諧・滑稽雑談〔1713〕五月「墜栗花雨(ツイリアメ) 是は五月の雨を云、此雨ふって栗の花落る故にいふ歟」
20. ついり‐ぐもり【梅雨入曇・入梅曇】
日本国語大辞典
〔名〕梅雨時期の、いまにも降り出しそうな、曇っている天気のこと。《季・夏》
21. ついり‐ばれ【梅雨入晴・入梅晴】
日本国語大辞典
〔名〕つゆが終わって晴れること。また、梅雨の期間中の一時的な晴れ間。梅雨晴(つゆばれ)。《季・夏》*俳諧・類題発句集〔1774〕夏「蕗の葉に鳴出づる蚊や梅雨晴〈
22. 梅雨【2019】[気象・海洋【2019】]
現代用語の基礎知識
滞する梅雨前線 の影響で多量の雨が降るが、これを支える水蒸気は熱帯太平洋からだけではなく、インド洋からも南シナ海を経て供給される。つまり、梅雨はアジアモンスーン
23. つゆ‐あおい[‥あふひ]【梅雨葵】
日本国語大辞典
[ア]言海【梅雨葵】言海
24. つゆ‐あかり【梅雨明】
日本国語大辞典
《季・夏》*新傾向句集〔1915〕〈河東碧梧桐〉明治四二年「藤棚も蘆そよげばや梅雨明り」*川のほとり〔1925〕〈古泉千樫〉伊豆「夕ちかみ梅雨明(アカ)りして湯
25. つゆ‐あがり【梅雨上】
日本国語大辞典
〔名〕つゆの季節が終わること。七月中旬の梅雨期が終わった頃。つゆあけ。《季・夏》*鳥影〔1908〕〈石川啄木〉一・二「梅雨後(ツユアガリ)の勢のよい青草が熱蒸(
26. つゆ‐あき【梅雨明】
日本国語大辞典
〔名〕「つゆあけ(梅雨明)」に同じ。*改正増補和英語林集成〔1886〕「Tsuyuaki ツユアキ 送梅」
27. つゆ‐あけ【梅雨明・出梅】
日本国語大辞典
みだれて』『入梅明けなるか雷鳴に』『暫し一樹の雨宿り』」*越前竹人形〔1963〕〈水上勉〉五「梅雨あけに植えかえますのや」
28. つゆあけ‐とおか[‥とをか]【梅雨明十日】
日本国語大辞典
〔名〕つゆがあけてしばらくは、一年中でもっとも天気のよい日が続くことをいう。
29. つゆ‐あな【梅雨穴】
日本国語大辞典
4〕夏二「つゆ穴はあきてながるるいづみかな〈季吟〉」*浮世草子・好色貝合〔1687〕序「世間に梅雨穴(ツユアナ)あってあくとひとしく天下皆五月雨万物大濡(おほぬ
30. つゆ‐あめ【梅雨雨】
日本国語大辞典
〔名〕梅雨期に降る雨。さみだれ。*和漢三才図会〔1712〕三「梅雨 ツユアメ」
31. つゆ‐いり【梅雨入・入梅】
日本国語大辞典
〔名〕つゆの季節にはいること。暦の上では芒種(ぼうしゅ=陽暦六月五日の頃)の後の壬(みずのえ)の日にはいるという。気象学的には日本付近に前線が停滞し雨が降りやす
32. つゆ‐かみなり【梅雨雷】
日本国語大辞典
〔名〕つゆの頃、特につゆ明け近くによく鳴るかみなり。《季・夏》*俳諧・八番日記‐文政三年〔1820〕六月「正直に入梅雷の一つかな」
33. つゆ‐がた【梅雨型】
日本国語大辞典
〔名〕(1)梅雨期に見られる気圧配置の型。日本の本土沿いに前線が停滞し曇雨天が続く。(2)つゆのような雨の降り方。ツユ
34. つゆ‐き【梅雨期】
日本国語大辞典
〔名〕つゆの時期。つゆどき。ばいうき。*いのちの初夜〔1936〕〈北条民雄〉「梅雨期(ツユキ)に入るちょっと前で、トランクを提げて歩いてゐる尾田は、十分もたたぬ
35. つゆ‐きのこ【梅雨茸】
日本国語大辞典
〔名〕「つゆたけ(梅雨茸)」に同じ。
36. つゆ‐ぐも【梅雨雲】
日本国語大辞典
〔名〕梅雨期のうっとうしい雨雲。《季・夏》*葛飾〔1930〕〈水原秋桜子〉「屋根石に嶺の梅雨雲おりたるよ」ツユ
37. つゆ‐ぐもり【梅雨曇】
日本国語大辞典
〔名〕梅雨期の、空がどんよりと雨雲に覆われた状態。《季・夏》*おしの〔1923〕〈芥川龍之介〉「今日は梅雨曇(ツユグモ)りだけに、日の暮の暗さと変りはない」*紋
38. 梅雨小袖昔八丈
日本大百科全書
のち源七は閻魔堂えんまどう橋で新三を殺して仕返しをする。時鳥ほととぎすや初鰹はつがつおの風物を巧みに配して梅雨つゆ明けの季節感を写し、江戸の下町風俗を淡彩に描い
39. 梅雨小袖昔八丈
世界大百科事典
歌舞伎狂言。世話物。4幕11場。河竹黙阿弥作。通称《髪結新三》。別名題《曠小袖往昔(はれこそでむかし)八丈》など。1873年(明治6)6月東京中村座初演。配役は
40. つゆこそでむかしはちじょう[つゆこそでむかしハチヂャウ]【梅雨小袖昔八丈】
日本国語大辞典
歌舞伎脚本。世話物。四幕。河竹黙阿彌作。明治六年(一八七三)東京中村座初演。髪結い新三は白子屋の娘お熊と手代の忠七が駆け落ちの途中、お熊を奪い女郎に売ろうとする
41. つゆこそでむかしはちじょう【梅雨小袖昔八丈】
国史大辞典
歌舞伎狂言。世話物。河竹黙阿弥作。通称「髪結新三(かみゆいしんざ)」。明治六年(一八七三)六月東京中村座初演。配役は髪結新三(五代目尾上菊五郎)、弥太五郎源七
42. つゆこそでむかしはちじょう【梅雨小袖昔八丈】
歌舞伎事典
 歌舞伎狂言。世話物。四幕一一場。河竹黙阿弥作。通称《髪結新三(かみゆいしんざ)》。別名題《曠小袖往昔(はれこそでむかし)八丈》など。明治六(1873)年六月東
43. 『梅雨小袖昔八丈』
日本史年表
1873年〈明治6 癸酉〉 6・‐ 河竹黙阿弥作 『梅雨小袖昔八丈』 、東京中村座で初演。
44. つゆ‐さむ【梅雨寒】
日本国語大辞典
〔名〕梅雨期にしばしばひょいと訪れる季節はずれの寒さ。《季・夏》*俳諧・季寄新題集〔1848〕夏「入梅寒」*花氷〔1927〕〈日野草城〉「梅雨寒の昼風呂ながき夫
45. 梅雨寒
日本大百科全書
梅雨のころの低温。一時的に現れることもあるが、長く連続して冷夏の様相を帯びることもある。北方系の高気圧がことさら強まったときに生じる。かならずしも日照不足、多雨
46. つゆ‐じめり【梅雨湿】
日本国語大辞典
〔名〕梅雨期の空気や物にしみこんだじめじめした湿気。《季・夏》〓[ジ]
47. つゆ‐ぞら【梅雨空】
日本国語大辞典
〔名〕梅雨期の雨雲におおわれた空模様。一年中で雲量が最も多い。梅天(ばいてん)。《季・夏》*俳諧・季寄新題集〔1848〕夏「つゆ空」*疑惑〔1913〕〈近松秋江
48. つゆ‐たけ【梅雨茸】
日本国語大辞典
〔名〕つゆのころに生えるきのこ。つゆきのこ。《季・夏》*俳諧・季寄新題集〔1848〕夏「入梅茸」*改正増補和英語林集成〔1886〕「Tsuyutake ツユタ
49. つゆ‐どき【梅雨時】
日本国語大辞典
〔名〕つゆのころ。梅雨期。*湯ケ原ゆき〔1907〕〈国木田独歩〉一「梅雨季(ツユドキ)は争はれず、天際は重い雨雲が」
50. 梅雨時(つゆどき)に雨(あめ)多(おお)ければ好漁(こうりょう)である〈俗信・俗説〉
故事俗信ことわざ大辞典
〔図説日本民俗学全集・二(三重)〕
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