書籍版 凡例 [『書籍版 美術新報 別巻・総目録』掲載]
- この総目録は、(1)逐号目録、(2)分類目録、(3)図版目録の三部から構成した。記載にあたっては、いずれも当用漢字を用いた。
- 逐号目録は、『美術新報』第一巻第一号から第二〇巻第二号までの目次を逐号列記したもので、記載にあたっては一つ一つ本文の文章にあたり、題名・執筆者名・当該頁数の順に記入した。したがって各号数の巻頭に収録されている目次の集積ではないため、これらの各号数の目次とは異同があることになる。
- 題名・執筆者名のうち、連載物については、〈回数によって題名が異なる。回次を示す数字に統一性が無い。執筆者名が省略されている〉などのケースが多いため適宜補記を行ない〔 〕で囲み識別した。
- 頁数は、当該頁の最初の頁数のみを記入した。
- 各号数のはじめにその号数の発行年月日を記入したが、本文の奥付・標題等日付に異なる記載がある場合は最も新しい日付を採用した。
- 分類目録は、(1)人物編、(2)主題編、(3)展覧会・美術団体編から構成した。
- 人物編は、執筆者(著述・談話・翻訳をした人物)と評伝・作家論・記事等の対象となった人物を、日本東洋と西洋とに大別し、それぞれ姓名の五十音順に排列した。
- 同一人物内の排列は、(1)執筆文献、(2)翻訳、(3)その人物について書かれた文献の順とした。
- 人物の記載にあたっては次の通り記載した。
(1)日本東洋 ひとりの人物が二つ以上の筆名をもつ場合は、本文に記載のある通行名を標目とし、他の筆名を標目の次に記し、また他の筆名から標目参照できるように、参照指示を五十音毎の見出しの次に一括して置いた。
(2)西洋 通行名を標目とし、姓の表記ではその人物を特定できない場合は、その名を付記した。また標目とした通行名と本文中のその人物の表記に差異がある場合で、最初の一字が同一文字でない場合は、本文中の表記から標目に参照できるよう、参照指示を五十音毎の見出しの次に一括して置いた。標目の採用にあたっては『岩波西洋人物辞典 増補版』に拠り、同書に未収録の人物については適宜記載し、全く不詳の人物については本文中の表記を用いた。
- 主題編および展覧会・美術団体編は、分類項目のもとに当該文献を号数順(逐号目録の排列順)に排列した。主題編および展覧会・美術団体編の構成は次の通りとした。
(1)主題編
総記/芸術論・美学/美術史/絵画/図案/版画/篆刻・書・写真/彫刻/工芸/建築/一般
(2)展覧会・美術団体編
博覧会 外国/博覧会 日本/諸美術展覧会批評/官設美術展覧会/美術団体 展覧会規約ほか/美術展覧会/外国における日本美術展/日本における外国美術展/外国美術展
- 図版目録は、『美術新報』に掲載された作品図版・参考図版を、分類順にならべたものである。
- 図版分類は、ます作品図版を(1)絵画・版画・図案、(2)彫刻、(3)工芸、(4)建築、(5)その他 書・写真・印刷物に大別し、それぞれを(A)作者別(作者が明らかな作品図版)、(B)その他(作者が未詳の作品図版)に二分した。さらにそれぞれを(a)日本、(b)東洋・インド・アジア、(c)西洋に地域区分をし、さらにそれぞれを〈作者名の五十音順〉に排列した。小分類にあたっては、国別・主題別による分類を適宜行なった。
- 参考図版は、主題によって集約した。
- 同一作者・同一主題における排列は、原則として、図版の掲載順とした。
- それぞれの項目は、作品名(注記)・分冊番号・巻数・号数から構成される。
- 作品名(図版名)は、原則として図版説明(キャプシヨン)に拠り、作品名が誤記・不明確などの場合は、目次、本文中の記述、通行・現行名に拠って記載した。なお、外国の国名・地名はカタカナによる現行名を用いた。
- 作品図版についての注記は、作品名の後に( )で囲んで記載した。注記は
*同一分類中・同一作者中に同じ作品名がある場合
*同一作品が異なった作品名によって記載されている場合
*作品図版が、連作のひとつや部分図のような場合
*作品の種別を示す場合
絵画作品で言えば、水彩・素描・版画・図案などの注記
などに行なった。
- 検索記号として(1)分冊番号(〈複製版〉の分冊番号、算用数字)、(2)巻数(本文の巻数、丸数字)、(3)号数(本文の号数、二分和数字)の順に記入した。
- 人物の記載にあたっては、分類目録人物編と同様の記載をした。
- この総目録の編纂は、中島理壽・村田眞知が行なった。