①概要を調べる【書誌学辞典】
- 目録に掲載された解説は、詳細かつ明快。
- 解説そのものが、本の概要を調べる「書誌学辞典」に早変わり。
- 各種事典に掲載されていない本も多数掲載。
【検索例】
「孤本」で検索すると117件ヒット
→日本で一冊しかない貴重書中の貴重書を発見
「孤本」で検索しヒットした
奈良絵本「木曾物語」は、木曾義仲の生涯を物語化したもので、浄瑠璃とも平家物語とも異なるストーリー展開を持った珍しい書です。書誌には成立年代や本書の大きさ、紙面の特色、頁数などの情報に加え、類書との比較を通した本書の特徴が事細かに記されています。さらに、カラー図版を掲載し、本書の様子が臨場感を伴って伝わります。
②原典を見る【写真資料】
- 古書目録は販売目録のため、購入者(現所蔵者)が不明となることも。そのため、本目録でのみ確認できる本は、目録そのものが原典資料となる。
- 同一タイトルでも、様々な種類の写本を見比べることができる。
- 目録収録の写真から、原典を確認。筆跡を特定する資料にもなる。
【検索例】
義経記 慶長・元和古活字版 完本(八巻八冊揃)
狩谷掖斎の自筆書入がある本書は、慶長元和古活字版の完本として他に類書がなく、『国書総目録』(補訂版・1989年)でも、その所蔵先が確認されていません。
③伝来・相場を調べる【旧蔵者・販売価格】
- 旧蔵者、書写者から、本の伝来(流通)がわかる。
- 時代によって変遷した貴重書の販売価格がわかる。
- 販売価格は、所蔵資料などの「価値」を判断する指標となる。
【検索例】
「松平定信 旧蔵」で検索すると40件ヒット
→老中松平定信の蔵書リストの完成
*ほかに九条家旧蔵(38件)、三条西家旧蔵(32件)、法隆寺旧蔵(21件)、高山寺旧蔵(19件)なども。