(こきんわかしゅう)
紀貫之、紀友則、壬生忠岑ほか編
王朝の美意識を優雅に表現した日本最初の勅撰和歌集
優美・繊細な王朝文化を代表する和歌集。醍醐(だいご)天皇の勅命によって、紀貫之(きのつらゆき)、紀友則(とものり)、凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)、壬生忠岑(みぶのただみね)が撰者として編集にあたった。約1100首を収める。〈やまとうたは、人の心を種として、万の言の葉とぞなれりける〉という紀貫之の「仮名序」が有名。
[平安時代(913年ごろ成立)][歌集(和歌)]
《校注・訳者/注解》 小沢正夫 松田成穂
(わかんろうえいしゅう)
藤原公任編
日本&中国の漢詩文・和歌をえりすぐったアンソロジー
歌人・歌学者の藤原公任(きんとう)が、朗詠に適した名詩(588首の漢詩句)、名歌(216首の和歌)を編んだ歌謡集。漢詩では、白居易、菅原文時、菅原道真、大江朝綱、源順(みなもとのしたごう)の作品が、和歌では紀貫之や凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)のものが多い。「倭漢抄」「和漢朗詠抄」「四条大納言朗詠集」などともいう。長らく、貴族・武家の学問教養の基本図書だった。
[平安時代(1017~21年ごろ成立)][歌集(詩歌集)]
《校注・訳者/注解》 菅野禮行