(はいろんしゅう)
向井去来、服部土芳
松尾芭蕉が主導した蕉風俳論の理念と本質に迫る
近世初期は、俳諧のルールや修辞が中心だった俳論だが、元禄期(1688~1704年)になると、蕉風俳論が登場。俳諧本質論として高められた。師・松尾芭蕉(ばしょう)の言葉を引きながら俳諧を論じる向井去来(きょらい)の『去来抄』(1704年ごろ)、芭蕉俳諧の神髄を伝えんとする服部土芳(どほう)の『三冊子(さんぞうし)』(1702年)、蕉風俳論を代表する2作を収録。
[江戸時代前期][文芸評論(俳論)]
《校注・訳者/注解》 堀切 実 復本一郎