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古代ギリシアで制作されたテラコッタ彩色の小彫像。高さは6~7センチメートルから25センチメートルぐらいで、さまざまな姿態の優美な婦人像をはじめ、神々、騎士、楽人、職人、農夫など、紀元前5世紀からヘレニスティック期にかけて制作された。その多くは墓地の副葬品、神殿への奉納品とされるが、室内の置物、死者の生前の愛好品とされていた場合も少なくない。1870年代にボイオティアのタナグラの墓地から多数発見されたためにこの名称でよばれているが、制作の中心地はむしろアッティカ地方の窯場とされている。