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単位を基準として学習・履修量を測定する制度。日本では、大学をはじめとする高等教育機関のほか、高等学校においても採用されている。法規に基づいて、各高等学校や大学等は卒業に必要な要件の一つとして所定の単位数を定めている。生徒や学生には、標準的な学修時間を基に単位化された必修・選択の科目を履修させ、授業科目の履修ごとに単位取得認定を行う。これと対照的な仕組みは、教育課程が学年ごとに区分され、学年ごとに課程の修了認定が行われる学年制である。
高等学校学習指導要領は、1単位時間を50分として年間35単位時間の授業を1単位とし、卒業には74単位以上が必要と定めている。一般的に高等学校では学年制と併用して単位制が採用されており、単位は学年制のもとでの生徒の学習量を表示するにとどまる。ただし、1990年代後半以降、単位制高等学校の設置数が増加している。自分のペースや興味・関心に応じて学習できることが単位制の大きな利点である。
大学では、大学設置基準第21条で、1単位の授業科目を、45時間の学修(授業時間外学修を含む)を必要とする内容で構成すると定められている。このうち授業時間については、以前は、1単位あたり講義・演習は15~30時間、実験・実習・実技は30~45時間と区分されていたが、授業方法の多様化を背景に、2022年(令和4)以降は、おおむね15~45時間の範囲で大学が定める授業時間をもって1単位とされている。卒業には124単位以上の修得のほか、大学が定めることとされている(同基準32条)。