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昆虫綱半翅目(はんしもく)同翅亜目セミ科に属する昆虫。体長30ミリメートル内外の中形のセミで、体は細長い。胸背には、黒色の地に緑褐色の斑紋(はんもん)がある。頭楯(とうじゅん)は大きく前方に膨出する。雄の腹弁は三角形で、雌の産卵管は腹端を超えて伸長する。はねは透明。7~9月に出現するが、8月後半に多い。独特な、オーシツクツク、……というリズミカルな声で鳴く。北海道から九州にかけて分布し、各地に普通にいる。日本には近縁種が4種知られ、いずれもそれぞれの種独特の声で鳴く。オオシマゼミM. oshimensisとクロイワツクツクM. kuroiwaeは沖縄本島以北の島々に分布し、ツクツクボウシより一回り大きい。イワサキゼミM. iwasakiiは石垣島、西表島(いりおもてじま)、台湾などに分布し、オガサワラゼミM. boninensisは小笠原諸島(おがさわらしょとう)特産。どの種も、おもに9~11月に多く出現する。