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茶懐石で、食後に出される焦げ湯を入れる器、あるいはそば湯入れをいう。湯次(ゆつぎ)ともいう。多くは漆製で、注ぎ口と把がついている。形は丸形と角形がある。茶懐石では、炒(い)り米を湯といっしょに湯桶に入れ、香ばしい香りと湯の甘味を味わう。また、この焦げ湯自体も湯桶という。
そば湯入れとしての場合は、そばをゆでたそば湯を湯桶に入れて出し、そばを食べ終わったら、つけ汁の中にそば湯を注いで飲む。湯桶の材質は、漆製のほか、金属や瀬戸物などのものもある。
[河野友美][大滝 緑]
『芒葛蒔絵湯桶』
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