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スコットランドの牧師スターリングRobert Stirling(1790―1878)が発明した(特許出願1816年)、シリンダー内に空気、窒素、ヘリウムなどの気体を封入し、その気体を外部から加熱・冷却して膨張・収縮させ、ピストンを動作させる方式の外燃機関。スターリング機関ともいう。高出力を得るために高い圧力(高いものでは15メガパスカル)で動作させるのが一般的である。エンジンは、サイクルごとにシリンダー壁面の加熱と冷却を繰り返すことを避けるために、作動ガスを高温部と低温部に分け、それを空洞のピストンで仕切ったり、別のシリンダーに分けたりする。この二つの空間の間に積層金網などの微細構造の蓄熱材を入れた容器(再生器)がつながれる。収縮と膨張の前後で作動ガスが再生器を往復し、温度勾配(こうばい)のある蓄熱材に小さな温度差ですばやく熱を預け、またそれを回収する。これによって圧力の振幅を得、効率よく動力を生み出す。ピストンを機構で動かす形式のほかに、リニア発電機を駆動するフリーピストン式もある。逆サイクル(冷凍サイクル)も容易に実現でき、実用化されており、極低温の冷凍機は競争力もある。熱源を選ばないエンジンであり、太陽熱発電、バイオマス発電などの原動機として実用化が期待されている。100キロワット以下のエンジンが開発され、日本では、静粛性の特徴を生かし、海上自衛隊の「そうりゅう」型潜水艦での使用例などがあるが、コストが高く普及していない。