日本大百科全書(ニッポニカ)

商業動態統計調査
しょうぎょうどうたいとうけいちょうさ
Monthly Report on the Current Survey of Commerce 英語

全国の商業を営む事業所および企業の販売活動などの動向を明らかにするために行われている調査。統計法に基づく基幹統計の一つであり、経済産業省が毎月調査を実施し、公表している。
 調査の対象は卸売業、小売業のうち代理商、仲立業を除く全国の約1万8000事業所である(コンビニエンス・ストア、家電大型専門店、ドラッグストア、ホームセンターは企業として調査)。現行の調査対象は、2014年(平成26)商業統計調査(全国のすべての卸売業、小売業を対象とした調査)の対象事業所から、個別標本、地域標本の二つを作成し、調査している。個別標本では、すべての卸売事業所、自動車小売、機械器具小売、燃料小売、無店舗小売の各事業所および従業者20人以上の小売事業所(百貨店・スーパーを含む)を対象としており、業種別、従業者規模別に調査対象数を設定し、選んでいる。地域標本は、調査区(143調査区)を指定し、その調査区内の従業者19人以下の小売事業所(自動車小売、機械器具小売、燃料小売、無店舗小売の各事業所を除く)を対象としている。
 調査では、商品販売額、販売先別商品販売額、月末従業者数、期末商品手持額(四半期末ごと)などを調べている。期末商品手持額は、国内総生産(GDP)統計の推計にも用いられている。また、商品販売額の卸売業、小売業の金額は、景気動向指数の一致指数の算出に使われている。
 商業動態統計調査は、1953年(昭和28)に始まった。当初は四半期ごとの調査であったが、1959年10月から毎月実施になった。その後も日本の商業販売の主役が変わり、新業態が加わるなかで、調査対象や分類を刻々と変更してきた。1960年3月には、1956年制定の百貨店法の施行を受けて、百貨店販売統計の集計を日本標準産業分類により、百貨店法該当分と非該当分に分割して集計し始めた。1971年7月からは、特定大型小売店(従業者50人以上、売場面積300平方メートル以上のセルフ店)の調査を開始し、「大型小売店販売統計」として百貨店販売統計とは別途、集計し公表を始めた。1978年7月には、百貨店販売統計調査を商業動態統計調査と統合した。1997年(平成9)5月には、大型小売店販売統計速報と商業動態統計速報を一体化し、名称を商業販売統計速報とした。1998年10月からは「コンビニエンスストア統計調査」を開始したが、1999年に商業動態統計調査に組み入れられた。2014年1月からは、家電大型専門店やドラッグストアなどを対象とした専門量販店販売統計調査を開始したが、2015年7月に商業動態統計調査に組み入れられ、現在の形態になっている。報告書名は一時、商業販売統計としている時期があったが、2015年1月から現行の商業動態統計としている。
[飯塚信夫]2019年3月20日