華やかなりしバブルの時代、「高学歴」「高収入」「高身長」の「三高」は、女性が結婚に求める重要な目標値だった。世の中は様変わりして、いま伴侶に「平均的な年収」「平凡なルックス」「平穏な性格」の「三平」を望む志向が現れている。この傾向を「三平女子」と表現したのは、「年の差婚」など新語の発信者となることが多いマーケッターの牛窪恵(うしくぼ・めぐみ)氏。
結婚相手がいくらレベルの高い男性でも、自分を一段下に見られては日常生活に疲れるだけ。また、高収入の男性が、見通しの甘いビジネスや派手なライフスタイルに向かうというリスクも、バブル後の女性たちは歴史として知っている。いまどきの婚活女性は、無理のない「普通」の結婚生活がよいらしい。いささか夢のない話だが、いっこうに上向かない景気や、家計を共働きで支える現代を反映しているといえるだろう。