竹島は日本海上、隠岐の島北西約157キロメートルに位置し、島根県隠岐の島町に属する。東島、西島の2島とその周辺の岩礁群からなり、総面積は21万平方メートル。広さは東京ドームの5倍ある。周囲は断崖絶壁で覆われている。
わが国は江戸初期には領有権を確立し、周辺海域で漁業が行われてきた。
しかし、1952(昭和27)年1月、韓国の李承晩大統領がいわゆる「李承晩ライン」を日本海上に設定、竹島が韓国に取り込まれた。当時の日本は占領統治下で、韓国の不法占拠を指をくわえて見守るしかなかった。以後今日まで韓国は竹島を実効支配し、警備隊が常駐、2005年からは一般人の上陸を認めている。
これに対し、島根県は竹島が同県に属することを世界に訴えるため、条例で2月22日を「竹島の日」として制定した。
今年もその日がやってくるが、耳目を集めるのは、自民党が昨年発表した衆院選政策集で、「竹島の日」を政府主催の式典として開催すると明記、しかも、今年は「竹島の日」の3日後、2月25日に韓国大統領就任式が予定されている。タイミングも微妙なわけだ。
そのためか、安倍晋三首相(自民党総裁)は衆院選後、政府式典を開くことについてトーンダウン。昨年末の記者会見などで「大統領の就任式との関係においては、慎重に考えたい」と、政府式典の開催に慎重な考えを示した。これは事実上の公約修正で、島根県などから失望の声が上がっている。