いま、「ものづくりに“産業革命”を起こすのでは」と注目を集めているのが3Dプリンターだ。
パソコンなどを使って3次元データを機械に入力すれば、短時間で本物そっくりな造形物を製作することができる。文字通り、プリントアウトする感じだ。
本来、造形物を作る場合は、工場で金型を作って材料を固めたり、工作機械で素材を削ったりする必要があった。しかし、3Dプリンターさえあれば「個人でも『メーカー』になれる」という。米国のオバマ大統領も、今年2月の一般教書演説で「あらゆるもの作りに革命をもたらす。米国から新たな産業が生まれるに違いない」と指摘したほどだ。
3Dプリンターが作る造形物の素材は樹脂や金属など。製造は、素材を液状や粒状にしてノズルから噴出して積層し、立体に“プリント”していく。
価格は精度によって異なり、10万円台から1億円以上するものもある。用途は、工業製品の部品のほか、人工骨の製作など医療面でも需要がある。オーダーメードや少量・多品種の製造に向いている。デザイン事務所やクリエーターの仕事も変わりそう。
低価格化で、家庭にも普及しそうだ。お気に入りのフィギュアも自作できる。