車の燃費向上や人口減少の影響で、ガソリンの需要は頭打ちだ。そのため全国でガソリンスタンド(GS)の廃業が相次いでいる。
経済産業省によるとGSが3か所以下の「給油所過疎地」は、2013年3月末現在で、全国で257市町村に達している。これは全国の1719市町村(東京特別区は除く)の15%に相当する数字だ。
背景にはガソリンの需要減はもちろんだが、2011年2月施行の改正消防法で老朽化した地下の貯蔵タンクの改修が義務づけられたことがある。ガソリン業界は価格競争が激しく、改修費もなかなか工面できず、結局、閉鎖に追い込まれたケースも少なくない。
ハイブリッドカーや電気自動車の普及、若者の車離れで、ガソリンの需要が減少する流れは今後も変わらないだろう。
車が遠出の足である地方にとって、近隣にGSがないのは死活問題である。