これも「安倍カラー」の一つだろうか。
安倍政権は6月、国家安全保障会議(日本版NSC)設置法案を国会に提出した。NSCは「National Security Council」の略。お手本は米国の政府組織で、安保・外交面で大統領を支えるものだ。安倍晋三首相は日本版NSCの設置に強い意欲を持っており、第1次内閣の時も設置法案を国会に提出していた。
今回提出された設置法案などによると、現在の「安全保障会議」を改組して設置することになる。
その概要は、(1)首相、官房長官、外相、防衛相で構成する「4大臣会合」と、4大臣に財務相、経済産業相なども加えた「9大臣会合」を設置し、定期的に会合を開く、(2)事務局として内閣官房に「国家安全保障局」を置く、(3)国家安全保障担当の首相補佐官を常設する、(4)緊急事態の内容に応じて出席者を変える「緊急事態大臣会合」を新設する──というもの。
政府の外交・安全保障政策を日常的に議論し、その司令塔となる役割が期待されており、特に「4大臣会合」は会議の中核として戦略的な外交・安保政策を策定することになる。
同法案は、先の通常国会で継続審議となり、安倍政権は秋の臨時国会で成立を目指すと見られる。