地球最大のイカ、ダイオウイカ。『ナショナルジオグラフィック』のサイトの紹介によれば(大きさの記述は図鑑やサイトによって実にまちまちなのだが)、体長は10メートル、これまで公的に発見された最大のもので17.5メートルだったという。映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズにも登場した伝説の怪物「クラーケン」のモデルだ。この「モンスター」がいま、大ブレイク中である。
人気のきっかけは、2013年1月に放送された『NHKスペシャル』。世界初となる海中でのダイオウイカの映像は、テレビ業界も驚くほどの高視聴率を叩き出すことになる(余談だが、このときの裏番組はドラマ『とんび』など強力な作品ばかりであった)。これまで知名度のわりに生態に不明な点が多かったダイオウイカだが、神秘的に動く映像を捉えたのは、まさにプロジェクトスタッフの汗と涙の結晶。放送後も興奮は冷めやらず、番組内容を収録したDVDや関連グッズが販売された。さらに、8月17日からは映画化作品も公開される。NHKとしてはホクホク顔なのではないだろうか。