女子がケーキをうれしそうに食べる様子を、興味なさげに見ている男子……というのは、ひと昔前のデートでありがちだった(らしい)光景。だが、いまや男性の若年層にスイーツ好きが増えている。彼らは「甘党男子」と呼ばれることがある。
甘党男子が一般化した理由はいろいろ挙げられるだろう。バブル期を経て、いまの日本は気軽にコース料理を楽しめるようになった。コースの最後にはデザートが欠かせず、好み以前に甘いものが単純に「食習慣」になっている可能性がある。より庶民的に考えれば、コンビニの存在も大きい。ケーキ屋には「女子」のイメージがあるかもしれないが、男子にとってより身近なコンビニでも甘いものが買えてしまうのだ。しかも、豊富な選択肢の中から。
2008年に開設されたスイーツ情報サイト『甘党男子』をのぞくと、甘いもの好きのイケメンコンテストまで開催されているというのだから驚く。気恥ずかしさから「こっそりと」ケーキを食べてきた男性諸氏には、いい時代が来たといえるだろう。