酒は百薬の長ともいわれる。だが、酒量の度が過ぎると健康障害はもちろん、家庭内暴力や虐待、飲酒運転、自殺といった社会問題を引き起こす。
わが国のアルコール依存症患者は約80万人といわれており、その救済に向けてようやく政治が動いた。
自民、民主、公明など超党派議員で作る「アルコール問題議員連盟」(会長 中谷元・自民党副幹事長 )が、「アルコール健康障害対策基本法案」をまとめた。議員立法の形で国会に提出される。
法案は、アルコールの有害な使用の低減をめざすとともに、 国や地方公共団体の責務として、健康障害対策を策定・実施することを明記している。また、酒類メーカーや販売業者にも健康障害対策への協力や防止への配慮を要請している。たばこの包装には健康被害の警告が印刷されているが、お酒のラベルにも同じような注意喚起の文面が載ることだろう。
その分、酒が少しまずくなるご仁もいるかもしれない。