東日本大震災でアメリカ軍が展開したオペレーションの名前は、日本語を用いた「トモダチ作戦」。かの国は、ときにこういった「泣ける」センスを披露する。
21世紀になっても、自然災害の前に人類はなすすべもない。2013年11月、フィリピンを大型台風「ハイエン」(フィリピン名は「ヨランダ」)が直撃した。報道によれば、かつてアメリカを襲ったハリケーン「カトリーナ」の3倍と言われるその威力は、レイテ島などを壊滅させる甚大な被害をもたらした。総人口の1割が被災したとされている。この悲劇にいち早く対応したのが日本政府。自衛隊の海外派遣としては、過去最大規模の被災地支援となった。その作戦名は、現地のワライ語で「友だち」を意味する「サンカイ作戦」。明らかに「トモダチ作戦」から来ているが、助けられた「友だち」がまた別の「友だち」を助ける、そうして救いの輪が広がっていくことは、国際社会の一つの理想であろう。ちなみに、セブ島での医療活動を行なったチームには東北出身者が多いそうだ。
ところで、今回もフィリピン支援で存在感を発揮したアメリカ。その作戦名は「ダマヤン作戦」だったそうだ。「ダマヤン」とは、タガログ語で「支え合い」という意味である。