2010年4月に産声を上げた「テラモーターズ」は、電動バイクや電動シニアカーなどの開発で注目を浴びる企業。2013年7月、量産型では世界初というふれ込みで、スマホと連動したバイク「A4000i」を発表した。バッテリーの残量やスピードのほか、様々な情報をiPhoneで確認できる。主なターゲットは東南アジアだ。急激な経済成長に伴う大気汚染の対策として有効である。また、東南アジアは日本以上にスマホ関連商品が富裕層にアピールできるという狙いもある。「A4000」シリーズの発表会見には多くの取材陣が駆けつけ、まさに同社の勢いを象徴するような商品となった。
シリコンバレーでキャリアを積んだ社長・徳重徹(とくしげ・とおる)氏は、いかにもベンチャーの経営者といった情熱的な人柄で、よくメディアにも採り上げられている。同社ホームページには、「アップル・サムスンを超えるインパクトを世の中に残す企業になります」という大望が掲げられている。その夢の大きさは、元気のない昨今のビジネス界では特異だ。まさに地球規模の視野を持つテラモーターズの「テラ」とは、「地球」の意味である。