西暦でいえば、おもに1960〜80年代に日本で流行った歌謡曲を、けっこう大きめな音量でBGMとして流すバーやスナックのこと。この時代に多感な思春期を過ごした30代半ばから60歳くらいの世代がメインの客層だが、最近はそれより下の世代である20代の男女も、チラホラ店内で目にすることもある。
その理由としては、「日本語を洋楽っぽく英語調に発声するJ-POPと比べ、昭和歌謡は歌詞が聴き取りやすいのでメッセージ性が明確」「メロディーがシンプルなので、耳に残りやすい」などが挙げられ、カラオケにおいて沢田研二を当たり前のようにリクエストしたり、初期の松田聖子や中森明菜の曲を見事に唄いあげるハタチそこそこのギャルも実在する。
ちなみに筆者も、ロックを基調とした、「Jリーグ」の派生語としてカテゴライズされた昨今のJ-POPより、圧倒的な演奏テクニックを擁する、ビッグバンドジャズを基調とした昭和歌謡を好んで聴く傾向が強い。バックミュージシャンの完成度の高さという観点では、キャンディーズが一番のお気に入りだ。