タバコが人体にもたらす「問題」はよく語られていて、「受動喫煙」の概念も広く普及したといっていいだろう。喫煙者本人が吸い込む煙だけでなく、煙草の先から出る「副流煙」が怖い。吸っている本人がよければ、という話ではない。世界保健機関(WHO)では、副流煙による喫煙で毎年多くの非喫煙者が死亡していると報告している。筆者は、害のあるものを害があるから排除しようという考えに与するつもりはない。特に、フィクションの世界でまで喫煙が問題になる昨今では、表現というものの先行きが心配になる。だが、周囲の人間に知らず知らずのうちにリスクを負わせていないか、喫煙者は無自覚であるべきではないと考えている。
「受動喫煙」を「二次喫煙」として捉えた場合、最近は「三次喫煙」の危険も指摘されるようになった。副流煙は換気などによって一応消えはする。しかし、煙に含まれた物質は家具などに付着して、別の物質と反応し、さらに有害物質を放出する性質があるというのだ。これが「三次喫煙」、ないし「残留受動喫煙」と呼ばれるもの。喫煙者の集まる男性中心の職場では、壁がヤニで黄色くなっている光景も珍しくない。そうした部屋では、いくら換気してもよどんだ空気が消えない感じを受けるが、必ずしも「気のせい」ではないということなのだ。ただし実際のところ、これが深刻な「被害」につながるかどうかは、くわしい研究が待たれる。
「受動喫煙」を「二次喫煙」として捉えた場合、最近は「三次喫煙」の危険も指摘されるようになった。副流煙は換気などによって一応消えはする。しかし、煙に含まれた物質は家具などに付着して、別の物質と反応し、さらに有害物質を放出する性質があるというのだ。これが「三次喫煙」、ないし「残留受動喫煙」と呼ばれるもの。喫煙者の集まる男性中心の職場では、壁がヤニで黄色くなっている光景も珍しくない。そうした部屋では、いくら換気してもよどんだ空気が消えない感じを受けるが、必ずしも「気のせい」ではないということなのだ。ただし実際のところ、これが深刻な「被害」につながるかどうかは、くわしい研究が待たれる。