いまやアメリカと並ぶサプリメント大国日本。ダイエットから生活習慣病、がんにまでいいというサプリが氾濫し、サプリメーカーは大繁盛だが、薬事法違反の疑いがあったり、効能に疑問符が付くものが多いと『週刊文春』(7/17&7/24号、以下『文春』)が検証特集をやっている。

 まずはダイエットサプリといわれる「フォルスコリ」「防風通聖散」「L-カルニチン」「ギムネマ」「カテキン」「αリポ酸」について。身も蓋もない言い方になるが、これらの多くは研究データがないか、あっても有効であるというお墨付きのないものばかりである。

 「フォルスコリ」は「ダイエットサプリの成分としてはまだまだ『未知のもの』だと考えた方がいい」(中野サンブライトクリニックの大竹真一郎院長)。発売元のDHCの広告にも「食事はDHCプロテインダイエットにおきかえて」「油を控えて野菜や魚を中心に」とあるそうだから、運動や食事療法を取り入れなくては痩せられないようである。

 「防風通聖散」は漢方薬としてはポピュラーなものだそうだがやせ薬ではなく、高血圧やのぼせの改善薬だそうだ。「尿や便、汗といった体内にある余分なものを積極的に排出させ、便秘などが解消されるので、その結果として体重が落ちているのではないでしょうか」(日本薬科大の丁宗鐵(てい・むねてつ)学長)。だが漢方というのは専門医が患者の体質や症状を見極めた上で処方するものだから、水太りの人が飲むと下痢などの原因になるそうだから注意を。

 「L-カルニチン」は脂肪を燃焼させる効果があると人気のようだが、吉備国際大学の金沢和樹教授に言わせれば「体内で年齢に応じて必要なだけ合成されますし、普段の食事からも十分補給できています」。それよりも脳梗塞や心筋梗塞などの治療に使われるワルファリンなどの抗血栓薬と同時に服用すると出血や痣(あざ)ができることがあるという。

 「ギムネマ」は糖質を抑える効果があるというので発売から14年で3000万個も売れたそうだ。中国や台湾、インドで自生するツル性植物の葉に含まれる成分で、小腸内でブドウ糖の吸収を抑制するとされ、中国やインドでは古くから民間療法で糖尿病の治療に使われてきたそうだ。

 これも人における肥満抑制効果の有効性については十分なデータがないというが、「ダイエット効果を狙うなら、食前に飲むのがいいのでは」と金沢教授が言っているから、ある程度の効能はあるのかもしれない。

 この中では「カテキン」の評価が高い。金沢教授は、食事をするときなどは血糖値が急激に上がりインスリンが分泌され、血中の余分なブドウ糖が脂肪細胞に取り込まれるが、カテキンはそれを抑え込み、代わりに筋肉細胞がブドウ糖を取り込むのを促進させるから、脂肪を蓄えるのを防ぎ、糖尿病予防にも効果的だという。

 だが、一度に多くのカテキンを摂取すると胃を痛める可能性があるから、緑茶を日に4、5杯飲めばいいそうだ。

 「αリポ酸」も燃焼系で体内にはごく少量しか存在しないが、大竹院長が言うには、もともとごく少量しか身体が必要としていないのだから、サプリを飲んでも吸収されないそうだ。

 ダイエット効果は期待薄のようだが、アンチエイジングなどに効果があるといわれる「コエンザイムQ10」はどうか。疲労回復や風邪の予防にもいいようだが、「毎日飲むよりは、3日に1度、少し多めの100ミリグラムを摂るのが一番おすすめ」(金沢教授)だというから、これは効果ありということのようだ。

 私も一時飲んでいた膝の痛みなどにいいとされる「グルコサミン」「コンドロイチン」はどうか。これは「経口で摂取しても効果はありません」(金沢教授)とにべもない。

 中性脂肪から認知症にもいいという「DHA」「EPA」は、中性脂肪には効果があるようだ。「一日あたり、DHAとEPAを合わせて200~500ミリグラム程度」(島根大学医学部の橋本道男准教授)摂ったほうがいい。あまり安いものは避けたほうがいいようだが、ちなみにニッスイのものは1か月分860ミリグラムで9000円もする。

 目にいいとされる「アントシアニン」は必要な分だけしか摂取されないため、たくさん飲んだからといって効果が出るわけではないらしい。

 ビタミン剤の最古参「ビタミンC」だが、これは効果あり。だが国内大手メーカーのものを選択するべきだそうだ。

 『文春』を読む限り、当然だが高いサプリをわざわざ買わなくても、食事や適度な運動をしていればいいようだ。

 しばらく前に信頼できる医者にサプリは飲んだほうがいいかと聞いたことがある。すると彼は、おまじないとしてなら飲んでもいいが、できるだけ安いものを買うことだと言った。以来サプリは100円ショップで買うことにしているが、効果のほどはわからない。

元木昌彦が選ぶ週刊誌気になる記事ベスト3

 今週は話題の人たちの内緒話を3本集めてみた。困ったちゃんあり、ホロッとさせる話あり。ごゆるりとご堪能あれ。

第1位 「辞任勧告スクープ 石原伸晃 英霊が眠る海でシュノーケリング三昧」(『週刊文春』7/24号)
第2位 「中山美穂は息子10歳を捨てたのか?」(『週刊文春』7/24号)
第3位 「球宴辞退で闘病中 『星野仙一』楽天監督の入院ベッドで入籍をせがんだ女性」(『週刊新潮』7/24号)

 第3位。病気のため入院・休養中の楽天・星野仙一監督(67)だが、入院中に「入籍をせがんだ女性がいた」と『新潮』が報じている。
 星野氏は17年前に奥さんを白血病で亡くしていて独身。球界を代表するモテ男だから、これまでも多くの浮き名を流してきた。
 都内に入院しているとき、付き添っていた50前後の女性がいたが、その女性が意を決して涙ながらに入籍をせがんだというのだ。だが、星野氏は「妻のこと考えると、籍を入れるわけにはいかない」と断ったそうである。
 娘たちが強く反対したということもあったらしいが、彼女は入籍を諦めざるを得なかったようだ。どんな関係かはわからないが、60男に50女。日吉ミミの唄のように「恋人にふられたの よくある話じゃないか」というわけにはいかないのだろう。

 第2位。女優・中山美穂(44)が作家でミュージシャンの辻仁成(54)と離婚したが、子どもの親権は辻がとり、美穂は年下の男に入れあげていると『文春』が報じている。 美穂がぞっこんなのは渋谷慶一郎氏(41)で音楽家、妻とは死別したそうだ。初音ミクのオペラをパリで成功させたり、電子芸術の国際コンペで栄誉賞を受賞するなど、いま注目されている人物だという。
 昔から美穂は惚れると周りが見えなくなるタイプ。だが渋谷の母親は二人の付き合いを快く思っていないように見える。それはこんな発言にうかがうことができる。

 「私は『フランス式にパートナーとして一緒に暮らせばいいんじゃない』と言ったんですよ。(中略)『あなたはさっぱりしている性格だから、歳を取って、若い子を好きになった時に別れるのが簡単だから、その方がいいわよ』と伝えました(笑)」

 母親の名しかなかった母子手帳。幸少ない子ども時代を送った彼女。恋愛にのめりこみ、ようやくつかんだ幸せを自らの手で断ち切った。そしていまの恋も風前の灯のような気がする。女優業もイメージダウンで黄信号だ。不器用な美穂を抱きしめてやりたくなってきたな。向こうは嫌がるだろうけど。

 今週の第1位は、ウンザリするという言葉がピッタリのこの人のスキャンダル。『文春』が報じている石原伸晃(のぶてる)環境相(57)がまたまた外遊先で遊びまくっていたという話である。
 昨年6月に国際会議に出席のため沖縄を訪問した際、座間味島近海で「サンゴの回復を確かめる」と称してダイビングを楽しみ、7月には欧州3か国を外遊したが、フランスでは公務は1件だけ、2日目にはボルドーを訪ねて大量のワインを購入した。
 こうした優雅な外遊が「金目」発言とともに問題視され、不信任案採決までいったが、「ダイビングはしていません」と言い張りかろうじて不信任を逃げ切ったのに、またである。
 今度は世界有数のダイビングポイントのあるパラオ共和国を今年1月11日から15日まで訪問し、その間に寸暇を惜しんで(?)ダイビングではなかったがシュノーケリングに興じたというのだ。

 「帰国前日の14日にも、地元ツアー会社が石原氏のために船を出しました。その日は、石原さんが公務の途中で『やっぱり海に行ってシュノーケリングがしたい』とのことで、公務を切り上げて海へ向かいました」(パラオのツアー会社幹部)

 しかしその場所がいけなかった。パラオ近くのペリリュー島だったのだ。この島では第二次大戦中に日本軍と米軍との間で死闘が繰り広げられ、日本軍約1万人のうち生存したのはたった120人ほどだったという。
 この島を慰霊に訪れたいと天皇陛下が訪問を強く希望されている、いまだ2500柱の遺骨が残っている歴史的な場所である。
 まさか石原氏はシュノーケリングをしながら追悼したとでもいうんじゃないだろうな。またこの時期は中間貯蔵施設について地元に説明に行くべき時期だった。大臣がやるべき仕事をせず、海遊びをしていたのでは大臣失格だが、こうした人間には蛙のつらに小便であろう。
 『文春』は自民党が驕っているからこういう輩が跋扈(ばっこ)するのだと言っているが、その通りだ。
   

   

読んだ気になる!週刊誌 / 元木昌彦   


元木昌彦(もとき・まさひこ)
金曜日「読んだ気になる!週刊誌」担当。1945年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社に入社。『FRIDAY』『週刊現代』の編集長をつとめる。「サイゾー」「J-CASTニュース」「週刊金曜日」で連載記事を執筆、また上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで「編集学」の講師もつとめている。2013年6月、「eBook Japan」で元木昌彦責任編集『e-ノンフィクション文庫』を創刊。著書に『週刊誌は死なず』(朝日新書)など。
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