不正競争防止法は、企業の「営業秘密」を不正な形で、外部に持ち出したり、外部の者が取得したりすることを禁じる法律。この場合、営業秘密とは、独自技術や設計図、製造法、顧客情報、仕入れ先リストなどのことで、企業にとっては文字通り、門外不出のものだ。
経済産業省は2014年11月末、罰則強化などを盛り込んだ不正競争防止法改正案を2015年の通常国会に提出することを明らかにした。日本企業の営業秘密が韓国や中国など外国企業に流出するケースが相次いでいるからだ。
たとえば2012年に新日鉄住金が、韓国の鉄鋼会社、ポスコに対し高機能鋼板の製造技術を不正に取得したとして東京地裁に提訴。2014年には東芝が最先端の半導体技術を不正に韓国メーカーに流出されたとして同じく東京地裁に提訴している(2014年12月19日、東芝が和解成立と発表)。
改正案の罰則強化の内容は(1)罰金上限(現行は個人1000万円以下、法人3億円以下)の引き上げ、(2)未遂罪の新設、(3)被害の申告を必要としない「非親告罪」とし、捜査機関の独自捜査を可能とする、(4)不正入手した情報によって企業が得た利益の没収――などが検討されている。
日本の「ものづくり力」の源泉が、産業スパイによって韓国や中国にやすやすと流出している実態は、何としても食い止めなければならない。国内企業も情報管理を徹底するなど自衛措置を行なう必要がある。
経済産業省は2014年11月末、罰則強化などを盛り込んだ不正競争防止法改正案を2015年の通常国会に提出することを明らかにした。日本企業の営業秘密が韓国や中国など外国企業に流出するケースが相次いでいるからだ。
たとえば2012年に新日鉄住金が、韓国の鉄鋼会社、ポスコに対し高機能鋼板の製造技術を不正に取得したとして東京地裁に提訴。2014年には東芝が最先端の半導体技術を不正に韓国メーカーに流出されたとして同じく東京地裁に提訴している(2014年12月19日、東芝が和解成立と発表)。
改正案の罰則強化の内容は(1)罰金上限(現行は個人1000万円以下、法人3億円以下)の引き上げ、(2)未遂罪の新設、(3)被害の申告を必要としない「非親告罪」とし、捜査機関の独自捜査を可能とする、(4)不正入手した情報によって企業が得た利益の没収――などが検討されている。
日本の「ものづくり力」の源泉が、産業スパイによって韓国や中国にやすやすと流出している実態は、何としても食い止めなければならない。国内企業も情報管理を徹底するなど自衛措置を行なう必要がある。