2014年3月、『鉄腕アトム』の新作アニメが子どもたちの人気を呼んだ。といっても、これは日本の話ではない。手塚プロダクションが制作に関わっている「公式」のアトムだが、放送されたのはアフリカのナイジェリアである。タイトルは『ロボットアトム』。「悪者」は登場するが、10万馬力で敵を叩きのめす痛快な姿はそこにない。想定される視聴者層は未就学児であり、日本でいえば『しまじろう』などのように、お友だちとのコミュニケーションに主眼が置かれた内容となっている。キャラクターデザインも、日本のアトムよりいくぶん幼い。
かつてお茶の間で老若男女を楽しませたアニメも、国内では市場がジリ貧という状態である。世界中で「クール」なコンテンツとして評価されているのはご存じの通りだが、動画サイトなどの影響もあり、実際のところ輸出額が減っている。先進国は日本と同様に不況と少子化にあえいでおり、いま以上のアニメの売り込みの見通しは暗いのだ。そこで、最近ではアフリカが新規市場として注目されている。『ロボットアトム』が放送されたナイジェリアの人口は、アフリカで最も多い。ここで成功することは、今後のアニメのビジネス展開にとって大きな指標になるはずだ。
生まれ変わった「アトム」の制作にあたっては、現地の民放「チャンネルズTV」の局員が、「研修」のため来日した。これは、アニメという重要な文化の伝播ともいえる。「日本初」の連続テレビアニメであった『鉄腕アトム』。今度は「アフリカ初」として、次なる章が始まっている。
かつてお茶の間で老若男女を楽しませたアニメも、国内では市場がジリ貧という状態である。世界中で「クール」なコンテンツとして評価されているのはご存じの通りだが、動画サイトなどの影響もあり、実際のところ輸出額が減っている。先進国は日本と同様に不況と少子化にあえいでおり、いま以上のアニメの売り込みの見通しは暗いのだ。そこで、最近ではアフリカが新規市場として注目されている。『ロボットアトム』が放送されたナイジェリアの人口は、アフリカで最も多い。ここで成功することは、今後のアニメのビジネス展開にとって大きな指標になるはずだ。
生まれ変わった「アトム」の制作にあたっては、現地の民放「チャンネルズTV」の局員が、「研修」のため来日した。これは、アニメという重要な文化の伝播ともいえる。「日本初」の連続テレビアニメであった『鉄腕アトム』。今度は「アフリカ初」として、次なる章が始まっている。