政府は2015年3月6日、防衛省設置法改正案を閣議決定した。
改正案のポイントは「背広組」(防衛官僚=文官)が「制服組」(自衛官)より優位だとする「文官統制」を見直し、両者を「対等」としたことだ。
現行法は12条で、防衛大臣が、統合幕僚長や陸海空各幕僚長に指示する際、同省の官房長・局長が「補佐する」と定めている。
これを根拠に、防衛官僚が部隊運用や装備調達などで、自衛官を主導、コントロールしてきた。あれこれと指示されて制服組としてはおもしろいわけがなく、不満が募っていたという。
「文官統制」と似た言葉に「文民統制」がある。紛らわしいが、こちらは、軍に対する政治家(文民)の優先を確保する、民主主義国家にとって必須のシステムで、戦前の軍部独走への反省から取り入れられた。その根拠は日本国憲法66条。首相や閣僚は「文民でなければならない」と明記しており、首相や防衛大臣は「文民」の立場から自衛隊を指揮している。
「文官統制」を見直すことが、この「文民統制」を弱めるとの批判もあるが、政府は、安保・防衛政策の意思決定を背広組と制服組が「車の両輪」として、首相や防衛大臣を補佐すればいいとの考えだ。
改正案のポイントは「背広組」(防衛官僚=文官)が「制服組」(自衛官)より優位だとする「文官統制」を見直し、両者を「対等」としたことだ。
現行法は12条で、防衛大臣が、統合幕僚長や陸海空各幕僚長に指示する際、同省の官房長・局長が「補佐する」と定めている。
これを根拠に、防衛官僚が部隊運用や装備調達などで、自衛官を主導、コントロールしてきた。あれこれと指示されて制服組としてはおもしろいわけがなく、不満が募っていたという。
「文官統制」と似た言葉に「文民統制」がある。紛らわしいが、こちらは、軍に対する政治家(文民)の優先を確保する、民主主義国家にとって必須のシステムで、戦前の軍部独走への反省から取り入れられた。その根拠は日本国憲法66条。首相や閣僚は「文民でなければならない」と明記しており、首相や防衛大臣は「文民」の立場から自衛隊を指揮している。
「文官統制」を見直すことが、この「文民統制」を弱めるとの批判もあるが、政府は、安保・防衛政策の意思決定を背広組と制服組が「車の両輪」として、首相や防衛大臣を補佐すればいいとの考えだ。