厚生労働省は、人手不足が深刻な介護分野について、2016年度にも外国人技能実習制度の対象に加える。

 「外国人技能実習制度」は、発展途上国への国際貢献を目的に1993年に創設された。

 農業、漁業、食品製造、機械など約70の職種で受け入れており、実習生の数は約16万人。その7割が中国人で、ベトナム、インドネシア、フィリピン、タイなどが続く。

 新たに介護が追加されるのは、この分野が人手不足に直面しているからにほかならない。超高齢社会が本格化する中、人手不足に今後拍車がかかり、団塊の世代が全員75歳以上になる2025年には約30万人の不足が予想されるという。

 これに対し、「人手不足の背景には介護職員の低賃金があり、安い賃金でも働いてくれる外国人を使うのは安易すぎないか」「外国人に頼るより介護職員の待遇改善が先だ」との批判がある。

 介護サービスの質が落ちないようにしてもらいたい。
   

   

マンデー政経塾 / 板津久作   


板津久作(いたづ・きゅうさく)
月曜日「マンデー政経塾」担当。政治ジャーナリスト。永田町取材歴は20年。ただいま、糖質制限ダイエットに挑戦中。
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