トヨタ自動車が個人投資家向けに新型株を2015年7月に発行する。株主は購入後5年間は売却できないが、株価が下がっても取得時の金額で買い取ってくれる。事実上、元本が保証される、というわけだ。議決権もあるうえ、5年間の配当の平均利回りは年1.5%。いくら「世界のトヨタ」の信用があるとはいえ、この低金利の時代に驚きの利回り。ずいぶんとお得な株なのだ。
発行株数は上限を1億5000万株とし、まず5000万株(5000億円相当)を発行する。5年後には発行済み株式の5%弱を新型株にする方針という。
新型株発行の狙いについてトヨタは「長期保有してくれる個人投資家の増加が狙い」としている。確かにトヨタは個人投資家の持ち株比率が1割程度にとどまっており、その一方で外国人投資家の保有比率が30%を超えている。機関投資家を中心にした外国人投資家は短期的な利益を求める傾向がある。そうした声が大きくなれば企業は研究開発費など中長期的な投資や支出の圧縮に迫られやすい。企業統治的にも影響が出るだろう。
そこで、長期の安定した投資を好む個人投資家の割合を増やそうと、これに対象を絞った新型株の発行となったわけだ。調達した資金は研究開発に使うという。
外国人投資家からは反発する声も聞かれるが、企業統治の向上の点からも意義があるということだ。
発行株数は上限を1億5000万株とし、まず5000万株(5000億円相当)を発行する。5年後には発行済み株式の5%弱を新型株にする方針という。
新型株発行の狙いについてトヨタは「長期保有してくれる個人投資家の増加が狙い」としている。確かにトヨタは個人投資家の持ち株比率が1割程度にとどまっており、その一方で外国人投資家の保有比率が30%を超えている。機関投資家を中心にした外国人投資家は短期的な利益を求める傾向がある。そうした声が大きくなれば企業は研究開発費など中長期的な投資や支出の圧縮に迫られやすい。企業統治的にも影響が出るだろう。
そこで、長期の安定した投資を好む個人投資家の割合を増やそうと、これに対象を絞った新型株の発行となったわけだ。調達した資金は研究開発に使うという。
外国人投資家からは反発する声も聞かれるが、企業統治の向上の点からも意義があるということだ。