「東海道五十三次」というが、江戸時代の街道「東海道」には、大阪までの京街道を含めると全部で57の宿場町があった。6月に開催された「TKD57総選挙」は、トップ10までの人気の宿場町を投票で決めるという、ユニークな催しだ。「TKD」は「とうかいどう(TOKAIDO)」を略したもの。企画したのは、滋賀県の草津市立草津宿街道交流館である。草津宿は、東海道と中山道が分岐及び合流している重要な宿場だった。

 草津以外に、東京都の郵政博物館、亀山市歴史博物館(三重県)など、東海道沿いの5か所の施設でも投票を受け付けた。7月に発表されたその結果は、1位が二川(ふたがわ)宿(愛知県豊橋市)、2位が枚方(ひらかた)宿(大阪府枚方市)。3位には「主催側」の草津宿も入り、面目躍如といったところか。近年は歴史ブームで、街道を自分の足で歩く体験型のイベントの集客が伸びている。今回の「総選挙」も、AKB人気にあやかって東海道への注目をさらに集めたいという狙いがあるそうだ。
   

   

旬wordウォッチ / 結城靖高   


結城靖高(ゆうき・やすたか)
火曜・木曜「旬Wordウォッチ」担当。STUDIO BEANS代表。出版社勤務を経て独立。新語・流行語の紹介からトリビアネタまで幅広い執筆活動を行う。雑誌・書籍の編集もフィールドの一つ。クイズ・パズルプランナーとしては、様々なプロジェクトに企画段階から参加。テレビ番組やソーシャルゲームにも作品を提供している。『書けそうで書けない小学校の漢字』(永岡書店)など著書・編著多数。
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