明治時代、海外から移送され、日本で完成していたにも関わらず営業運転されなかった幻の列車があった。当時の九州鉄道がアメリカの代表的な鉄道車両メーカーJ.G.ブリル社に製造を発注した、通称「或る列車」である。走行がかなわなかったのは、九州鉄道の国有化にともなう諸々の事情によるものらしい。正式な名前は存在しなかったため、鉄道ファンのあいだで「或る列車」と呼ばれるようになったのだが、その悲劇性もはらんで魅力的な表現といえるだろう。
2015年8月8日から運行しているJR九州の「或る列車」は、この幻の存在を「復活」させたものだ。モデルとなったのは、鉄道模型の収集家として世界的に有名な、故・原信太郎(はら・のぶたろう)氏による模型である。豪華寝台列車「ななつ星in九州」を手がけたインダストリアルデザイナーの水戸岡鋭治(みとおか・えいじ)氏が、模型の素晴らしい出来に心を動かされて実現に至った。原信太郎の次男である、原鉄道模型博物館副館長の原健人氏が監修している。
金色の車体の下部に唐草模様をあしらった、みやびなデザイン。「JRKYUSHU SWEET TRAIN」として、九州の食材をふんだんに使ったスイーツが楽しめる豪華列車となっている。10月12日まで大分コースを運行するが、こちらの JR九州企画・実施分はすでに完売。その後11月からは長崎コースを実施するが、こちらも先行予約から人気で、チケット奪取は激戦となりそうである。
2015年8月8日から運行しているJR九州の「或る列車」は、この幻の存在を「復活」させたものだ。モデルとなったのは、鉄道模型の収集家として世界的に有名な、故・原信太郎(はら・のぶたろう)氏による模型である。豪華寝台列車「ななつ星in九州」を手がけたインダストリアルデザイナーの水戸岡鋭治(みとおか・えいじ)氏が、模型の素晴らしい出来に心を動かされて実現に至った。原信太郎の次男である、原鉄道模型博物館副館長の原健人氏が監修している。
金色の車体の下部に唐草模様をあしらった、みやびなデザイン。「JRKYUSHU SWEET TRAIN」として、九州の食材をふんだんに使ったスイーツが楽しめる豪華列車となっている。10月12日まで大分コースを運行するが、こちらの JR九州企画・実施分はすでに完売。その後11月からは長崎コースを実施するが、こちらも先行予約から人気で、チケット奪取は激戦となりそうである。