フェイスブックなどのSNSに投稿された、幸せそうな結婚式の写真を見て、モヤモヤしたり、イラッとしたりする、とりわけ独身女性が襲われるというネガティブな心理現象のこと。“名付け親”は情報ポータルサイト『トレンド総研』なのだそう。

 同総研が、20代から30代の未婚女性500名を対象に調査を実施したところ、「婚テロ」の被害に遭った女性は27%。「すごく素敵で羨ましいけど、自分には程遠いからイラっとするし、見たくない」「あまり仲良くない子だと、幸せアピールがちょっとイライラする」といった声が紹介されていた。

 ちなみに筆者は、さすがにこの「婚テロ」、一つのニュースとして取り上げるのはいささか強引過ぎだろう、と訝しがっているクチだったりする。なぜなら、フェイスブックを代表とする幾多のSNSとは、本来が「誰でもその中では主役になれる自分自慢を目的とする」ツールだからだ。そして、“自分自慢”の最高峰にあるのは、もちろん一般的には「結婚」で、それを載せずになにを載せる? それくらいは暖かい目で見守ってあげるくらいの器量は持ち合わせていただきたい。それがどうしても嫌なら、そもそもSNSなんかに手を出すべきではないのである。

 たとえば、アナタがフェイスブックにせっせと投稿している美味しいカフェメシだとか、ハワイ旅行で撮ったきれいな海の風景だとか、ハロウィンの仮装だとかも、観る側からすれば“結婚報告”となんら根本は変わりないことをちゃんと自覚してもらいたい。
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
ジャパンナレッジとは

ジャパンナレッジは約1700冊以上(総額750万円)の膨大な辞書・事典などが使い放題のインターネット辞書・事典サイト。
日本国内のみならず、海外の有名大学から図書館まで、多くの機関で利用されています。

ジャパンナレッジ Personal についてもっと詳しく見る