別名「菊バウアー」。大相撲の今年の初場所で日本出身力士として10年ぶりに幕内優勝を果たした大関・琴奨菊(32=佐渡ケ嶽部屋)が、取組直前に集中力を研ぎ澄ませるために行う「ルーティン」のこと。
大量の塩を左手で取って振り向き、両腕を大きく広げて上体を思いきり反らせるポーズで、トリノ冬期五輪の金メダリスト・荒川静香の得意ポーズ「イナバウワー」になぞらえた造語。琴奨菊関がこの動作を確立したのは5年前の名古屋場所であるらしい。
五郎丸ポーズで一気に脚光を浴びることになった「ルーティン」だが、十人十色なこの“儀式”は、とくにアスリートのあいだで有効とされており、かくなる筆者も草野球で打席に立つ前、「アゴの下で手を組み、脇を開いていきながら息を吸い、肺が空気で満タンになったら次は脇を閉じていきながら息を吐く」といったヨガで習った深呼吸法を「ルーティン」として取り入れたとたん、打率が2割から4割に跳ね上がった実績を持つ。ただし、草野球レベルで“ルーティンする”のはけっこう恥ずかしかったりもして、実践にはそれなりの勇気が必要となる(ちなみに筆者はいつもネット裏でひっそりとやっている)。
それにしても、テニスやらラグビーやらで、「日本人では初の~・日本人では久々の~」なる修飾語が、昨今やたら乱発されているが、ヨーロッパとかで発祥したスポーツならまだしも、国技である相撲の世界において「日本人(日本出身)力士として10年ぶりに幕内優勝」という事実はちょっと寂しい気がしないでもない……。
大量の塩を左手で取って振り向き、両腕を大きく広げて上体を思いきり反らせるポーズで、トリノ冬期五輪の金メダリスト・荒川静香の得意ポーズ「イナバウワー」になぞらえた造語。琴奨菊関がこの動作を確立したのは5年前の名古屋場所であるらしい。
五郎丸ポーズで一気に脚光を浴びることになった「ルーティン」だが、十人十色なこの“儀式”は、とくにアスリートのあいだで有効とされており、かくなる筆者も草野球で打席に立つ前、「アゴの下で手を組み、脇を開いていきながら息を吸い、肺が空気で満タンになったら次は脇を閉じていきながら息を吐く」といったヨガで習った深呼吸法を「ルーティン」として取り入れたとたん、打率が2割から4割に跳ね上がった実績を持つ。ただし、草野球レベルで“ルーティンする”のはけっこう恥ずかしかったりもして、実践にはそれなりの勇気が必要となる(ちなみに筆者はいつもネット裏でひっそりとやっている)。
それにしても、テニスやらラグビーやらで、「日本人では初の~・日本人では久々の~」なる修飾語が、昨今やたら乱発されているが、ヨーロッパとかで発祥したスポーツならまだしも、国技である相撲の世界において「日本人(日本出身)力士として10年ぶりに幕内優勝」という事実はちょっと寂しい気がしないでもない……。