「親の意思を確認する」の略語。我が子の就職活動に干渉する親とのいざこざを避けるため、内定を出す企業側が学生の親になんらかのアポイントメントを入れ、入社の確認を取ることをいう。片一方の親が承諾しても、もう一方の親が反対して内定辞退を申し出るケースもあるそうなので、かならず“両親”に確認するのが重要であるらしい。
昨今、この「オヤカク」が、メディア上では「過保護も甚だしい」「もう大人なんだから就職先くらい自分で決めろよ」……みたいな論調で取り上げられ、“時代の風潮を象徴する就活専門用語”風に紹介されているが、たしか筆者が就活を行なっていた30年前にも「オヤカク」はあったはずで、「あえて“今”フィーチャーする事象なのか?」といった疑念が、正直なところ個人的にはなくもない。
筆者が就活をしていた時期は、ちょうどバブル景気の一歩手前。現在では信じられないほどの“売り手市場”であり、筆者程度の能力しかない学生にも複数の企業がバンバンと内定を大盤振る舞いしていた。そして、その人事担当のそれなりに偉いヒトたちが、「私に娘さんをください!」と、両親に土下座しながら結婚を申し込む彼氏のように、菓子折り持参で自宅まで参上してくださったものである。ただ、これは「オヤカク」と呼ぶよりは、「将(=内定を出した学生)を射んと欲すればまず馬(=両親)を射よ」的な「オヤオトシ」の要素のほうが強かったのかもしれない。
昨今、この「オヤカク」が、メディア上では「過保護も甚だしい」「もう大人なんだから就職先くらい自分で決めろよ」……みたいな論調で取り上げられ、“時代の風潮を象徴する就活専門用語”風に紹介されているが、たしか筆者が就活を行なっていた30年前にも「オヤカク」はあったはずで、「あえて“今”フィーチャーする事象なのか?」といった疑念が、正直なところ個人的にはなくもない。
筆者が就活をしていた時期は、ちょうどバブル景気の一歩手前。現在では信じられないほどの“売り手市場”であり、筆者程度の能力しかない学生にも複数の企業がバンバンと内定を大盤振る舞いしていた。そして、その人事担当のそれなりに偉いヒトたちが、「私に娘さんをください!」と、両親に土下座しながら結婚を申し込む彼氏のように、菓子折り持参で自宅まで参上してくださったものである。ただ、これは「オヤカク」と呼ぶよりは、「将(=内定を出した学生)を射んと欲すればまず馬(=両親)を射よ」的な「オヤオトシ」の要素のほうが強かったのかもしれない。