バカだ大学で2003年に起きたスーフリの集団輪姦事件と同様のことが、三田の色魔低脳大学でもやはり起きた。

 「ミス慶應」を企画・運営する慶應大学の公認学生団体「広告学研究会(以下、広研)」が、塾長から「複数の未成年者が飲酒に及んだ」ことを理由に解散命令を受けたのは10月4日だった。

 ミス慶應は中野美奈子(元フジ)、青木裕子(元TBS)、竹内由恵(テレ朝)など多くの女子アナを輩出したことで知られているが、今年11月に行なわれるはずだったミスコンも中止になってしまった。

 だが、これは表向きの理由で、解散の本当の理由は「1年生女子に対する集団強姦」だったと、『週刊文春』(10/20号、以下『文春』)と『週刊新潮』(10/20号、以下『新潮』)がともに告発している。

 『文春』で見てみよう。広研は大正13年に設立されたという。現在は80人ぐらいが所属していて、いくつかに分かれているそうだ。

 今回、事件を起こしたのは「学生キャンプストア」というところで、神奈川県の葉山で海の家を企画運営する部門の学生たちだった。

 彼らは葉山町にある、普段は地域の集会所として使われる古い建物に、毎年夏になると寝泊まりし、朝方までタバコや酒を飲み、どんちゃん騒ぎしていたという。

 今年9月2日、海の家の解体作業のために男6人でそこへ行ったのだが、そのうちの2人がよく知る慶應1年生のA子さん(当時18歳)を誘って連れてきた。

 夜8時を回った頃から集会場の2階で飲み会が始まった。最初の乾杯はショットグラスになみなみと注がれたテキーラだった。

 「それからどんどんのまされました。『A子が飲むゲーム』というコールで五杯連続くらいで飲まされて、無理矢理口にまで持っていかれたりもしました」(A子さん)

 連中の底意は見え見えだが、それに気づかなかったのか、とうとうA子さんは意識を失ってしまう。

 気がついたときは服を脱がされ、男たちに囲まれていた。

 「抵抗しましたが、力ずくで……一人に手を押さえつけられて、二人に暴行されました。写真や動画も撮られていました」(同)

 次の日、男たちの隙を見て逃げ出したA子さんは、気持ち悪くなって駅の救護室に駆け込み、病院へ搬送された。

 病院から母親に連絡し、警察に被害届を出したという。

 バカだ大学同様の三田の色魔たちの乱行だが、もっと驚くのは『文春』の記者に対して、広研所属の学生が、

 「みんなで酒を飲み始めて、夜の十時ごろ、アレが始まったんっすよ。写真見ます? マジ、ヤバイっすよ。芸術作品っすよ」

 と笑いながら数枚の写メを見せたというのである。

 「畳敷きの殺風景な部屋。そこに全裸で横たわる一人の女性がいる。その女性に男が覆いかぶさり、別の男は彼女の顔に性器を押し付けている。他の写真では、仰向けになった女性の横で性器を剥き出しにしたまま満面の笑みでガッツポーズをとる男。女性の表情はうつろだ」(『文春』)

 暴行に及んだのはともに19歳の理工学部の1年生だという。しかもその場にいた1人が、友だちにケータイで現場の実況中継をしていたというのだから、開いた口がふさがらない。

 『新潮』によると、娘から事情を聞いた母親が、大学の学生部の人間に事情を話した。するとその人間が、娘さんから話を聞きたいと言うので行かせた後、学生部の担当者から母親に電話がかかってきて、こう言ったという。

 「お嬢さんから聞きましたけど、どうしますか?」

 怒った母親が学生部に行って話をするが、「我々は司法機関ではないので、まずは警察に届けて下さい」と言われたという。

 塾長らはこの事件のことを知りながら、未成年の飲酒という話にコトを矮小化して「隠蔽」しようとしたと言われても仕方あるまい。

 学生がバカなら教職員も塾長もバカ。早稲田大学は正式名をバカだ大学に、慶應は三田の色魔大学とすべきだ。そうすればまともな学生は来なくなるし、女子学生も警戒して寄ってこなくなるはずだ。

 同様のことが5月に東京大学でも起きている

 「『バカ東大生』が人生をパァにした真夜中の狂態」(『週刊新潮』6/2号)、「東大生『強制わいせつ』親たちの嘆き」(『週刊文春』6/2号)と、『文春』『新潮』がともに報じていた。

 『新潮』によると、逮捕された5人の東大生の主犯格は工学部4年の松見謙佑(22)。新聞報道では「男子学生らに服を脱がされたり身体を触られたため、女子大学生が逃げ出して110番通報した」(朝日新聞5月20日付)。実態はその程度のものではなかった。

 「彼(松見のこと=筆者注)は被害女性に殴る蹴るの暴行を加えた上、カップラーメンの汁を彼女の顔にかけたり、とやりたい放題だったのです」(捜査関係者)

 さらに「最後には松見は女子大生の局部にドライヤーで熱風を浴びせかけ、それに耐えかねた女子大生はTシャツとズボンを着て泣きながら部屋を飛び出した」(同)

 松見らが餌食になる女子大生を集めるために作ったのは「東京大学誕生日研究会」というサークルだった。

 松見は武蔵中学、武蔵高校を経て東大に入学。彼の父親も東大法学部出身で、大手銀行を経て現在はファンド運営会社にいるそうだから、裕福な家庭なのだろう。

 被害女性は提訴し、示談が成立した者以外、松見を含めた3人は起訴され、9月20日松見に判決が言い渡された。懲役2年、執行猶予4年。もう1人も懲役1年6月、執行猶予3年。

 公判で彼らはこう語ったと『新潮45』(11月号)で、傍聴ライターの高橋ユキ氏がリポートしている。

 「私の女性観ですが、(近づいてくる女性は)個人的に私を好いてくれるのではなく、下心があって近づいているのではないかと。そういう人たちに対して苦手意識、軽蔑する気持ちがありました」

 別の人間もこう語っている。

 「仲間の間で女性をモノ、性の対象として見て人格を蔑んでる考え方が根本的にあったと思う。大学に入学してサークルなどで他大学の子と接して、彼女らはアタマが悪いからとか、バカにして、イヤラシい目でばっか見るようになり……という、男たちの中でそういう考え方が形成されてきたように思います」

 東大ほどではないが、早稲田や慶應にも、そうした女性蔑視、女性は性のオモチャという歪んだ優越感があったのではないか。

 女性のほうにも、そうした考えを秘めている男たちに対して「無防備」過ぎたと言わざるを得ない。

 若い男たちの全部が草食化し、性に淡白になっているわけではないのだから。

 昔「男はみんな狼よ」という歌が流行ったことがある。羊の皮を被った狼たちが学内から追放されても、また次々に現れ、カモを集めるためのサークルをつくり、獲物がかかるのを待っているのだ。女子大生諸君、ご用心あれ。
 
元木昌彦が選ぶ週刊誌気になる記事ベスト3
 今週は力作が多い。なかでも『現代』の「高畑裕太『レイプ事件』被害者女性の初告白」は出色である。
 こうしたレイプ事件は、しばしば当事者の意見が食い違うことがある。今回も、レイプを認めていたかに思えた裕太容疑者が、一転、不起訴になり、弁護士が裕太は無罪であるというような文書を発表したことで、「女性はカネ欲しさだった」という心ない中傷が、週刊誌やネットなどで流布された。
 女性にすれば「セカンドレイプ」されたようなものであろう。勇気ある女性の言い分を聞いて、この“事件”をもう一度考えてみようではないか。

第1位 「独占180分 高畑裕太『レイプ事件』被害者女性の初告白」(『週刊現代』10/29号)
第2位 「色と欲『日教組委員長』のお好きな『池袋ラブホテル』」(『週刊新潮』10/20号)
第3位 「電通24歳社員自殺パワハラ地獄『君の残業はムダ』」(『週刊文春』10/20号)

 第3位。電通の女子社員(当時24歳)が社員寮の4階から身を投げて自殺したが、それから約9か月後に、遺族が申請していた労災認定が下りた
 彼女の残業時間が月に100時間だったことなどが各所で波紋を呼んでいるが、自殺の原因はそればかりではないようだ。
 高橋まつりさんと言う。東大文学部から電通に入り、インターネット関連の広告を扱う部署に配属された。
 先月の9月23日には、電通が扱うインターネット広告で、過大請求など2億3000万円程度の不正取引が発覚したが、彼女が所属していた部署もこの不正に関係していたという。
 電通は不正が横行した背景には人手不足があったことを認めた。彼女が本採用になったのは昨年10月。『文春』によると、この頃から業務量が格段に多くなり、それに反して部署の人数は半減したというから、相当なハードワークだったようだ。
 負担が増えて行くにつれて、彼女のツイッターに、仕事や職場に対する嘆きが溢れるようになってきたそうだ。

 「つらいつらい、新入社員なんて何にも面白くないと思いながら会社に行って終電で帰宅してメイクも落とさないで寝て起きて友達と会話もできずの毎日」(10月2日)
 「土日も出勤しなければならないことがまた決定し、本気で死んでしまいたい」(11月3日)

 残業の上限は月70時間と決められているそうだが、上長次第ではそれ以上働かせることができる労使協定があるそうだ。
 土日出勤や朝5時帰りなど、100時間以上の残業があったと思われる。それに「遺族と弁護団は上司によるパワハラにも高橋さんの自殺の原因があったと考えているようです」(社会部記者)
 こんなツイートがある。

 「いくら年功序列だ、役職についてるんだって言ってもさ、常識を外れたこと言ったらだめだよね。人を意味もなく傷つけるのはだめだよね」

 上司がとってきたクライアントを押し付けられ、新人ではあり得ないような申し込み件数を達成しなくてはならないこともあったようだ。
 元『週刊朝日』編集長の山口一臣(かずおみ)氏によれば、彼女は学生時代にネット放送の『週刊朝日UST劇場』に出演していて、当時は「週刊朝日の記者になりたい」などと語っていたそうだ。彼がこう書いている。

 「まつりは週刊誌の記者になりたいと言っていた。でも、電通に就職が決まって、みんな喜んだ。職場も近いし、またみんなで飲みに行こうとか言ってたのに。かなわないまま死んでしまった。朝日新聞社から電通までは歩いて5分とかからないのに。こんなに近くにいながら、何もできなかった。ゴメンね」

 昔から「電通残酷物語」などと言われていたが、内情は以前よりさらにひどくなってきているのかもしれない。

 第2位。『新潮』は聖職者たちを束ねる日教組の委員長が「色と欲」に目が眩んでいると告発レポートを掲載している。これを読むと、日教組という組織がここまで堕落したのかと思わずにはいられない。
 いまや日教組の組織率は25%を切っているそうだ。そのトップに、今年の3月からついているのが岡本泰良(やすなが)氏(56)だ。
 『新潮』は10月3日の岡本氏の日常をこう活写する。午後6時前に東京一ツ橋の日教組本部の前でタクシーを拾った岡本委員長は、池袋のホルモン専門店に入店。
 そこで40代前半と思しき女性と2時間ほど食事をした後、池袋のラブホテル街に行き、「お風呂のラブマット・ローション絶賛貸出中!」と書かれた看板のあるホテルに入り、3時間半以上を過ごしたという。
 その後タクシーに同乗して、先に委員長が降り、そのままタクシーは女性の自宅まで行ったそうだ。支払いは「日教組名義のタクシーチケットである」(『新潮』)
 ちなみに岡本委員長には大分県宇佐市に妻子がいる。件の女性は委員長がよく使う新宿のガールズバーで働いているそうだ。
 つまり「愛人の店に大人数を連れて行って、派手に飲み食いし、それを“お手当”とする。交際費として落とせて、つつかれる危険がないわけです」(執行部のさる幹部)
 岡本氏が惜しげもなく使う飲食、ホテル、タクシー代は、「現場の先生の給料から天引きされる組合費」(『新潮』)なのである。
 こんな「ゲスの極み」の性職者が上にいるのでは、現場がいくら「国歌斉唱反対」「政治の教育現場への介入反対」と声を張り上げても、空しいだけだろう。
 岡本氏の愛人に『新潮』が直撃すると、「あれは私です、ホテルに入りました」と認めたのだが、「でも信じないでしょうけど、肉体関係はなくて、並んで腰かけて他愛のない話をするだけなんです」と、驚くような言いわけをするのである。
 こんな輩を、聖職者の集まりである日教組が守るわけはないと思うが、意外や意外、丹野久広報部長というのが、こう答えたと言うのだ。

 「質問に対して回答する必要はないと判断しました」

 こんなトップがこれからも居座り続けるとしたら、日教組などという組織は崩壊するはずである。

 第1位。『現代』が久々のスクープで今週の第1位だ! 「高畑裕太『レイプ事件』被害者女性の初告白」。取材したのは本誌記者・齋藤剛氏。
 被害女性Aさんが話すことを決意したのは、裕太の弁護士・弘中惇一郞氏が出した声明文だった。
 それを受けてネットやメディアで「最初からカネ目当てだったのか」という心ない中傷が飛び交った。
 なかでも彼女は、『文春』(9/29号)の「被害女性は高畑の誘いに乗って部屋に行き、行為の求めに応じた」と報じたことに怒りを覚えたという。
 高畑側の言い分をそのまま報じるセカンドレイプのようなメディアに対して、「真実を知ってほしい」と、1回限りのインタビューに応じたのだという。
 加害者。Aさんは裕太のことをこう呼んだ。加害者が1人でホテルへ戻ってきたのは深夜の1時40分頃。他愛もないことを話しかけてきて、その際、「あとで部屋にマッサージに来てもいいよ」と言われたという。
 「これについてははっきりと『行きません』と答えました」(Aさん)
 部屋に戻った加害者は再び2階のフロントに現れ、「歯ブラシを取りに来た。悪いけど、5分後くらいに部屋に持ってきて」と言われた。
 彼女は仕方なく「では、あとでお持ちします」と答えたそうだ。なぜ、しつこく誘う加害者の部屋に歯ブラシを持っていくなどと言ったのか?

 「不思議に思われるかもしれません。もちろん私が職場を放棄して、加害者の部屋に向かったわけではありません」(同)

 午前2時から休憩時間だったので、歯ブラシを届けて、そのまま休憩に入ろうと考えたという。

 「加害者は有名人ですから、世間体もありますし、まさか危ない目に遭うなどとは、まったく考えませんでした」(同)

 『文春』には一緒にエレベーターに乗り、その中でキスをしたが嫌がらなかったという描写があるが、2人でエレベーターには乗っていないと完全否定。

 部屋をノックすると、ドアを開けた加害者の手がいきなり彼女の右手に伸びてきて、凄い力で掴まれ、部屋に引きずり込まれたという。

 「ベッドに押し倒されると、すぐ耳元で、『脱げ』と低く凄みのある声で言われました。(中略)目つきといい声色といい、まるで別人のようでした。とにかく恐ろしかった。
 私を押し倒した加害者は無理やりキスしてきました。(中略)気づくと全裸になっていました。
 加害者はしつこく私の服を脱がせようとしましたが、必死に抵抗しました。それでもブラウスや下着の下に手を入れて、身体を触ってきました」(同)

 上半身は脱がされなかったがズボンを脱がされてしまった。そこでとっさに「生理中だから」と嘘を言ったが、そのまま加害者は避妊具もつけずに性行為に及んだそうだ。
 なぜその時大声を出すなり、壁を叩くなどしなかったのかと、事件後、検事に聞かれたという。

 「まずホテル従業員として自分のことで騒ぎが起きて、他のお客様やホテルに迷惑をかけてしまうことを恐れたということがあります。
 そしてなにより加害者の目つきが怖かったのです。(中略)いまでも突然、あの目がフラッシュバックして、私を苦しめます。(中略)
 大きな声を出すことによって何をされるかわからないという恐怖心は性犯罪の被害者にしかわからないと思います。自分の身を守るためには嫌でも相手の言いなりになるしかなかったのです」(同)

 加害者は「(精液を)出していいだろ」と言ったという。やめてくださいと必死で言ったが、「生理だったら大丈夫だろう」と聞き入れなかったそうだ。
 『現代』は、『文春』の記事が間違っている証拠として、彼女の当夜着ていた服装の一部を載せている。『文春』はTシャツとジーパンと書いたが、ブラウスの上にベスト、セーターである。
 だが、最大の疑問は、彼女は必死に抵抗したというが、隣の当夜の映画スタッフも『文春』を含めたメディアの取材でも、テレビの音も聞こえるほど壁が薄く、争うような物音はしなかったという点についてだ。
 次号もこの告白は続くそうだから、こうした疑問点や、なぜ示談に応じたのかについては次に期待しよう。どちらにしても、彼女の勇気ある告白は、また様々な心ない誹謗中傷を呼ぶのであろう。
 メディアには冷静で公正な取材と検証をしてもらいたいと思う。
   

   

読んだ気になる!週刊誌 / 元木昌彦   


元木昌彦(もとき・まさひこ)
金曜日「読んだ気になる!週刊誌」担当。1945年東京生まれ。早稲田大学商学部卒業後、講談社に入社。『FRIDAY』『週刊現代』の編集長をつとめる。「サイゾー」「J-CASTニュース」「週刊金曜日」で連載記事を執筆、また上智大学、法政大学、大正大学、明治学院大学などで「編集学」の講師もつとめている。2013年6月、「eBook Japan」で元木昌彦責任編集『e-ノンフィクション文庫』を創刊。著書に『週刊誌は死なず』(朝日新書)など。
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