女子大生のあいだで最近「理想」とされているらしい男子のこと。とりあえずはどういう男子を指すのか、チェック項目を見てみたい。

【外見編】
・とにかく清潔
・肌は(ゆでたまごのように)つるつるで色白(「塩顔」だとベター)
・スキンケアは当然。パックもあり
・ファッションは清潔感がありシンプル

【内面編】
・初対面は人見知りで“カタい”
・仲良くなり“殻”が取れると優しい
・(栄養価の高いゆでたまごのように)知識が豊富
・(ゆでたまごの黄身のように)自分の芯がある
・(毎日食べても飽きないゆでたまごのように)派手ではない

 いかがだろう? 一昔前に流行った「ロールキャベツ男子(見た目は草食系なのに性格はバリバリ肉食系な男子のこと)」とかは、上手く例えるなぁ……と、思わず感心したものだが、正直この「ゆでたまご男子」に関しては、けっこう無理やりなこじつけ要素が多すぎる印象が拭えない。「つるつるの色白で塩顔(塩をかけて食べるだけに)」のくだりは、まだ比較的しっくりくるが、「内面編」に凸入したあたりから相当怪しくなってくる。この「理想の男子の内面」、あまりに最大公約数すぎやしないか?「知識が乏しくて自分の芯がない」男子のことを好きな女子なんて、まず絶対に100%いないだろ!

 「~男子(または女子)」も、ここ数年の供給過多で、さすがに飽和状態となりつつあるようだ。もう、そろそろ“打ち止め”でかまわないのではないか?
   

   

ゴメスの日曜俗語館 / 山田ゴメス   


山田ゴメス(やまだ・ごめす)
日曜日「ゴメスの日曜俗語館」を担当。大阪府生まれ。エロからファッション、学年誌、音楽&美術評論、漫画原作まで、記名・無記名を問わず幅広く精通するマルチライター。『現代用語の基礎知識』2005年版では「おとなの現代用語」項目、2007年版では「生活スタイル事典」項目一部を担当。現在「日刊SPA!」「All About」の連載やバラエティ番組『解決!ナイナイアンサー」(日本テレビ)の相談員で活躍。著書に『「若い人と話が合わない」と思ったら読む本』(日本実業出版社)など。趣味は草野球と阪神タイガース。
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