宗教によって食のタブーがあることを耳にしたことはないだろうか。ユダヤ教にも「カシュルート」と呼ばれる食事のルールがある。これは『タナハ(キリスト教における『旧約聖書』)』にもとづく厳格なもの。食肉に関しては「ひづめが分かれ、反すうを行なう動物」だけが認められる。これにのっとると、ウシやヒツジはOKだが、ブタはNGということになる。また、魚介類ではひれとウロコのある魚だけがOKで、タコ・エビ・ウナギ(実際にはウロコはあるが皮下に埋まっている)などはNGだ。
聖職者「ラビ」の立ち会いのもと、こうした条件をクリアした食品だけが、「適正」といった意味の「コーシャ」と呼ばれる。「清浄食品」と呼ぶこともあるようだ。その認証のマークは、日本ではコストコなどの商品で見かける。宗教的に自由な日本では、縁遠い話に感じられるかもしれないが、いま、このコーシャがヘルシーフードとして注目されつつあるという。
コーシャ食品は、かつてユダヤ人たちが住んだ過酷な環境を生き抜く知恵だったという説がある。「食べられない肉」の面ばかり注目されるが、「口に入れて害の無いものか否か」という視点があるのだ。だから、食品添加物のたぐいは含まれていない。食の安全は保たれるわけだ。もとより野菜中心の食生活を送っている人が、宗教とは関係なくコーシャ食品を選ぶことも増えているという。
もう一点重要なのは、世界に向けて和食をアピールする際に、これからはコーシャ認証が追い風になるのではという可能性だ。米、野菜、魚を中心とする我が国古来の食事は、コーシャとの親和性が高いと考えられる。
聖職者「ラビ」の立ち会いのもと、こうした条件をクリアした食品だけが、「適正」といった意味の「コーシャ」と呼ばれる。「清浄食品」と呼ぶこともあるようだ。その認証のマークは、日本ではコストコなどの商品で見かける。宗教的に自由な日本では、縁遠い話に感じられるかもしれないが、いま、このコーシャがヘルシーフードとして注目されつつあるという。
コーシャ食品は、かつてユダヤ人たちが住んだ過酷な環境を生き抜く知恵だったという説がある。「食べられない肉」の面ばかり注目されるが、「口に入れて害の無いものか否か」という視点があるのだ。だから、食品添加物のたぐいは含まれていない。食の安全は保たれるわけだ。もとより野菜中心の食生活を送っている人が、宗教とは関係なくコーシャ食品を選ぶことも増えているという。
もう一点重要なのは、世界に向けて和食をアピールする際に、これからはコーシャ認証が追い風になるのではという可能性だ。米、野菜、魚を中心とする我が国古来の食事は、コーシャとの親和性が高いと考えられる。