人の集まりそうな至る所で「コンチキチン」と祭り囃子が溢れだす。「もうすぐ祇園祭やなぁ」とつぶやく時節になった。そもそも「コンチキチン」というのは「祇園囃子」の俗称でもある。
祇園囃子とは、鉾の上で保存会の人たちによって演奏される祭り囃子で、主に竜笛(りゅうてき)や能管といった笛、太鼓、鉦(かね)で構成されている。囃子方のある山鉾町すべてが演奏する共通した曲と、町独自で継承している曲があり、巡行中の演奏する場所や時点が決まっている曲が多い。
例えば、ゆっくりとした調子の「コンチキチン」は「地囃子(じばやし、奉納囃子とも)」と呼ばれる曲で、祇園祭の期間中に一番耳にするお囃子である。また、7月17日の山鉾巡行の時は、ゆったりとした調子の「渡り囃子」に始まり、山鉾が四ツ角にさしかかり、「さぁて、辻回しだ!」と力が入るときには「辻囃子」が演奏される。そして、帰り道にさしかかると、「もう一踏ん張り!」の気合いを入れるように、テンポの速い「戻り囃子」に変わる。一口に「戻り囃子」といっても、山や鉾それぞれの曲目が選ばれている場合もある。月鉾の「戻り囃子」の場合は、鉾の「月」に由来する曲などを含め、30曲あまりもの曲が演奏されているそうだ。
ちなみに、「コンチキチン」という音は、金属製の「たらい」のような形をした鉦を、「鉦すり」というバチのような道具で打った時の音だ。鉦は中心部分を打つと「コン」と鳴り、鉦の内側の下のほうを打つと「チン」、下のほうを打って「鉦すり」を止めると「チ」、内側の上のほうを打つと「キ」と鳴る。これらの音の違いに独特の節をつけながら、「中心・下・上・下」と打ったとき、祇園囃子の「コンチキチン」という鉦の音が鳴るのである。
鉾に供奉する鉾稚児(ほこちご)を乗せ、巡行する函谷鉾(かんこぼこ)。昔は船鉾以外には生き稚児が乗ったが、今は長刀鉾(なぎなたぼこ)のみである。
祇園囃子とは、鉾の上で保存会の人たちによって演奏される祭り囃子で、主に竜笛(りゅうてき)や能管といった笛、太鼓、鉦(かね)で構成されている。囃子方のある山鉾町すべてが演奏する共通した曲と、町独自で継承している曲があり、巡行中の演奏する場所や時点が決まっている曲が多い。
例えば、ゆっくりとした調子の「コンチキチン」は「地囃子(じばやし、奉納囃子とも)」と呼ばれる曲で、祇園祭の期間中に一番耳にするお囃子である。また、7月17日の山鉾巡行の時は、ゆったりとした調子の「渡り囃子」に始まり、山鉾が四ツ角にさしかかり、「さぁて、辻回しだ!」と力が入るときには「辻囃子」が演奏される。そして、帰り道にさしかかると、「もう一踏ん張り!」の気合いを入れるように、テンポの速い「戻り囃子」に変わる。一口に「戻り囃子」といっても、山や鉾それぞれの曲目が選ばれている場合もある。月鉾の「戻り囃子」の場合は、鉾の「月」に由来する曲などを含め、30曲あまりもの曲が演奏されているそうだ。
ちなみに、「コンチキチン」という音は、金属製の「たらい」のような形をした鉦を、「鉦すり」というバチのような道具で打った時の音だ。鉦は中心部分を打つと「コン」と鳴り、鉦の内側の下のほうを打つと「チン」、下のほうを打って「鉦すり」を止めると「チ」、内側の上のほうを打つと「キ」と鳴る。これらの音の違いに独特の節をつけながら、「中心・下・上・下」と打ったとき、祇園囃子の「コンチキチン」という鉦の音が鳴るのである。
鉾に供奉する鉾稚児(ほこちご)を乗せ、巡行する函谷鉾(かんこぼこ)。昔は船鉾以外には生き稚児が乗ったが、今は長刀鉾(なぎなたぼこ)のみである。