日本大百科全書（ニッポニカ）

パブロフは、唾液の分泌量を計測できるよう、イヌに手術を施したあと、図のような装置を用いて「条件反射」の実験を行った。イヌにベルの音を聞かせたあと少量の餌（えさ）を与えるという操作を繰り返すと、やがてベルの音だけで唾液分泌がおこる。図では、イヌの唾液はチューブを通じてビーカーに運ばれるが、その際、ビーカー上の弁の動きは外部に置かれた記録計に伝達され、分泌反応が記録される。このように、与えられた刺激に対して受動的な条件反射が形成される場合を「古典的条件づけ」という