(バロックノセイシン)
アンヌ=ロール・アングールヴァン 著/秋山伸子 訳
もともとは「いびつな真珠」を意味するバロック。その本質は多様な形態にある。本書の目的は、さまざまな表情のもとに現われるバロックの精神を示すことにある。デカルト、パスカル、シェイクスピア、バッハ……。バロック期のヨーロッパ各国の文化的諸相を概説しつつ、近代の探究に立ち会う異次元旅行の書。
(ワインノブンカシ)
ジャン=フランソワ・ゴーティエ 著/八木尚子 訳
ワインの流れる歴史は、かくも芳醇だ! 古来、神話や神秘の世界、聖人、祝祭などと結びつけられ、国民的な飲み物、さらには社会的〈差異化〉の手段ともされてきた葡萄酒。本書は、いつの時代も変わることなく、文化を担い、文化を伝えるものとして享受されてきたワインの熟成の背景を楽しく語る。
(フランスノサッカー)
レイモン・トマ、ジェラール・デュレ、ジャン=リュック・シェノー 共著/山下雅之 訳
フランスでW杯サッカーの基本図書として刊行された本書は、プラティニをはじめとする天才プレーヤーたちを称揚しながら、知的に華麗に、サッカーを楽しむための基礎知識を、わかりやすく解説する。また、世界的熱狂を集め、時に激しい暴力を誘発しうるサッカーに社会心理学的アプローチも試みている。
(タンゴヘノショウタイ)
レミ・エス 著/尾河直哉 訳
ブエノスアイレス、バンドネオンの哀切な調べ……。その起源からピアソラ以降までタンゴの歴史をわかりやすくユーモラスに語る。われわれを魅惑してやまないタンゴの小百科。
(オモチャノレキシ)
フランソワ・テメル 著/松村恵理 訳
ブリキのおもちゃ、幻燈機、ねじ式からくり人形……パリの万国博覧会をにぎわしたアンティーク玩具からバービー人形まで、遊戯性と芸術性を兼ね備えた「美術工芸品」の数々。フランスが発展させてきた玩具の歴史を概説する本書は、コレクターをも唸らせる、おもちゃの国の美術史研究。図版多数収録。
(グレゴリオセイカ)
ジャン・ド・ヴァロワ 著/水嶋良雄 訳
西洋音楽の源流として、また久遠の音楽として仰がれているグレゴリオ聖歌。6世紀の初め、法王グレゴリウス1世が、各地の教会で歌われていた聖歌を集大成するまでの過程を詳述する。
(フランスコテンキゲキ)
ロジェ・ギシュメール 著/伊藤 洋 訳
ルネサンス期の劇詩人ジョデルによる喜劇の再生から、コルネイユ、モリエール、マリヴォー、ボーマルシェら、代表的な劇作家の作品のあらすじや主題を概説し、喜劇の変遷をたどる。
(ビジュツシニュウモン)
グザヴィエ・バラル・イ・アルテ 著/吉岡健二郎、上村 博 訳
芸術作品とは何か、それはいかに研究されるべきか。本書はその簡潔な答えである。基礎的な理論、美術史上の主要な出来事、それに具体的な研究の方法など、初学者に親切な手引き書。
(チュウセイノゲイジュツ)
グザヴィエ・バラル・イ・アルテ 著/西田雅嗣 訳
初期中世・ロマネスク・ゴシックという三つの時代区分を踏まえ、西洋における中世芸術とその研究の歴史をわかりやすく解説。西洋美術史や西洋建築史の初学者に最適なハンドブック。
(ハクブツカンガクヘノショウタイ)
リュック・ブノワ 著/水嶋英治 訳
博物館の歴史について具体的に語りながら、博物館学の基礎を、初心者にもわかりやすく紹介! フランスの名誉学芸員による記念碑的名著。
【編集者よりひとこと】さすが、“フランスの名誉学芸員”。博物館の世界を共通概念を用いることで博物館学体系化の礎を築いた人物だけあって、著書は、美術館や博物館の成り立ちと、そこで行なわれる仕事を、面白いエピソードを織りまぜながら、解説してゆきます。巻末には、日本版オリジナルの付録として「欧米の主要な博物館・美術館案内」を付しました。学芸員(を志望する人)には必読の入門書。ミュージアムの楽しみ方を、教えてくれます。