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親字とその解説について

親字の収録範囲

親字は高校の漢文学習はもちろん、広く中国・日本古典の読解に必要な漢字、および一般社会人の日常生活に必要な漢字を中心に、旧字・異体字を含め、Web版では約1万1500字を収録した。
※Web版の収録文字についてはこちらをご覧ください。「 Web版について

この親字には、①常用漢字、②人名用漢字、③「表外漢字字体表」(2000年、国語審議会答申)の印刷標準字体・簡易慣用字体に示されている漢字、④JIS第一水準~第四水準漢字、⑤JIS補助漢字が収録されている。


親字の字体・画数・部首

親字の字体・画数・部首については、次のことを原則とした。

(1) 常用漢字(2136字。うち学習漢字1006字。赤で表示し常用漢字のラベルを付与した)・人名用漢字(861字。人名用漢字のラベルを付与した)の字体は、それぞれ「常用漢字表」「人名用漢字別表」に準拠した。

(2) 常用漢字・人名用漢字の画数は、同表に示された字体や『康熙こうき字典』を参考にして表示した。

なお、常用漢字・人名用漢字のうち、旧来の字体を改めたもの(「新字体」)については、まず新字体を掲げ、次に旧来の字体(「旧字体」)を右に掲出した。

(3)「表外漢字字体表」収録漢字については、字体は同表に準拠し、また画数は同表に示された字体や、『康熙字典』を参考にして表示した。

(4) 部首は、原則として『康熙字典』に準拠したが、常用漢字・人名用漢字の部首はその字体に即して、刀→刂、心→忄、辵→辶、阜→阝……のように示した。また、「表外漢字字体表」収録漢字についても同様に扱った。

(5) 常用漢字・人名用漢字・「表外漢字字体表」収録漢字以外の漢字については、字体・画数・部首とも、原則として『康熙字典』に準拠した。


親字の配列

親字の配列は、原則として『康熙字典』に従い、部首順・画数順によった。なお、常用漢字・人名用漢字で新字体のあるものは、新字体の部首・画数のところに配列し、右に旧字体を示した。ただし、検索上の便宜から、

(1) 同一部首内における親字は、部首を除いた部分の画数(部首内画数)によって配列した。

(2) 部首内画数が同一の場合は、代表的な音の五十音順に配列。

(3) 国字については、常用漢字で音のある場合は、音の五十音順に配列した。それ以外の場合は、同一部首内画数の最後に置くのを原則とした。同一部首内画数の国字が複数ある場合は、訓の五十音順に配列した。

(4) 異体字の種類を本字古字同字俗字などの記号で示した。

親字の体裁と解説


1 見出しの体裁

(ア) 常用漢字

(イ) 人名用漢字 (1)

(ウ) 人名用漢字 (2)

①親字・異体字の部首と、部首内画数。

②見出しの親字。常用漢字は赤で表示した。

③総画数。

④漢字の種別。常用漢字は常用漢字、学習漢字は学習漢字。学習漢字は、常用漢字のうち、小学校で学習することになっている漢字。右に付いている数字は、学年別漢字配当表による、1~6年までの学習学年を示す。人名用漢字は人名用漢字。印刷標準字体は「表外漢字字体表」(2000年、国語審議会答申)の印刷標準字体。

⑤常用漢字で、「常用漢字表」に掲げられている音訓。音読みはカタカナ、訓読みはひらがなで掲げ、ともに赤で示した。

⑥漢字コード。「JISコード」または「J」はJISコード(区点・面区点コード)。「JIS補助漢字」または「補」はJIS補助漢字コード。「ユニコード」または「U」はユニコード。

⑦旧字体。旧字体は親字の横に少し小さく表示し、上に旧字体のラベルを付与した。

⑧字音を区別する番号。

⑨字音と種別(漢音、呉音、唐音、慣用音)。

⑩四声と韻(韻目)。付録「韻目表(PDF)」

⑪現代中国語の標準発音のローマ字表記(ピンイン)と、発音のカタカナ表記。

⑫筆順。常用漢字に示した。

⑬異体字欄。

⑭異体字。

⑮異体字の種類。


2 「楽」の例


3 親字の解説
(1) 親字の上に、部首・部首内画数を、下に総画数、および、学習漢字常用漢字人名用漢字印刷標準字体=表外漢字字体表(2000年、国語審議会答申)の印刷標準字体、国字、の別を示した。新字体の場合は親字の右にその旧字体を示した。

(2) 常用漢字については、はじめに「常用漢字表」に掲げられている音訓(常用音訓。音読みはカタカナ、訓読みはひらがな)を赤で示した。次に字音を示したが、旧字体のあるものは、旧字体の下に示すことを原則とした。

(3) 漢字の字音はカタカナで示し、常用漢字の音として許容されているものは特にアンチック体(太字体)にした。なお、字音の歴史的かなづかいは(  )に入れて示した。

【楽】の場合、字音はガクラク・ゴウ(ガウ)・ギョウ(ゲウ)である。常用漢字の音として許容されているものはアンチック体ガクラクであり、ゴウ・ギョウの歴史的かなづかいは(ガウ)・(ゲウ)であることを示す。

(4) 漢音・呉音・唐音・慣用音の別は、それぞれ漢音呉音唐音慣用音で、四声しせいはそれぞれ平声上声去声入声で示した。また、韻・現代中国音をもつけ加え、現代中国音には大体の発音をカタカナで示した。

なお、太字で示した現代中国音は単音節語としての基本語彙であることを示す。

【従】のの字音ショウの場合、その音は漢音、四声は平声ひょうせい、韻は冬、現代中国音はcóng ツォンであることを示す。

*字音・字訓……「字音」は、わが国に伝来して国語化した漢字の音。呉音、漢音、唐音などのほか、わが国で慣用的に使われている慣用音がある。「字訓」は、漢字の日本語としての読み。その字の意味にあたる日本語が読み方として固定したもの。

*四声と韻……近体詩の理解のため、四声と韻を、「入声覚」「去声効」のように示した。(付録の「韻目表」参照)

(5) 筆順……常用漢字に筆順を示した。その際、筆順の原則は、文部省「筆順指導の手びき」(昭和33年)を参考にした。また、同一の文字に2~3通りの書き方が慣習として行われているものがあるが、その場合、もっとも一般的と思われるものを1つだけ示すにとどめた。

(6) 親字の解説は、意味欄に、訓と説明とに分けて示した。訓は〈  〉内にアンチック体のひらがなで示したが、送りがなは細字で示した。また、語幹と語尾の間に「・」を入れて区分した。なお、訓義がわが国特有のものについてはをつけて区別した。

【楽】の場合、訓は〈たのし・い(たの・し)〉〈たのし・む〉〈この・む〉〈らく〉で、訓義がわが国特有のものは〈らく〉である。また、訓〈たのし・い〉〈たのし・む〉の「・」は、語幹と語尾との区分であり、〈たのし・い〉の「し・い」は送りがな、(たの・し)は文語であることを示す。

(7) 字音による意味の区別

親字の字音によって意味の異なるものについては、……の番号によってそれぞれ字音と意味とを対応させた。なお、親字の字音が同じでも、四声(韻)のちがい、また、現代中国音のちがいによって意味の異なってくる場合も……によってその区別を示した。

親字の字音……によって意味が異なる場合、意味欄にも……の番号を付けた。

【楽】の場合、字音ガクの意味は、[①おんがく。……⑦姓。]まで。
字音ラクの意味は、[たのし・い(たの・し)〉……「和楽」]まで。
字音ゴウの意味は、[この・む〉……〈論語・雍也ようや〉]までであることを示す。

(8) 異体字……親字と同音・同義に用いられる異なる字体の漢字(異体字)がある場合は、それらをまとめて示した。異体字には親字との係(常用漢字・人名用漢字などで旧字体のあるものは、その旧字体との係)を、『説文解字せつもんかいじ』『ぎょくへん』『広韻』『集韻』『龍龕手鑑りょうがんしゅかん』『字彙』『正字通』『康煕字典』『秦漢魏晋篆隷字形表しんかんぎしんてんれいじけいひょう』などをよりどころに、次のように区別して示した。

本字……『説文解字』で見出し字として示されているもの。
或体……『説文解字』で「或体字」として示されているもの。
古字……『説文解字』で「古文」として示されているもの。また「籀文ちゅうぶん」「篆文てんぶん」として示されたものも「古字」とした。
同字……『玉』『広韻』『集韻』『龍龕手鑑』『字彙』『正字通』などの字書で同一の字と認められているもの。また上記の字書で「古文」「古字」として示されているもの。さらに『玉』『広韻』などの字書で見出し字として用いられている字形の字も「同字」とした。
俗字……『玉』『干禄字書』『広韻』『集韻』『龍龕手鑑』『字彙』『正字通』『宋元以来字譜』などの字書で「俗字」として示されているもの。
 (異体字に正字とあるものは、親字見出しが主として「表外漢字字体表」の印刷標準字体の場合や一部の人名用漢字であり、『康熙字典』で正字とされるものを示した。簡易慣用字体とあるものは、同表で簡易慣用字体とされたものを示す)
(9) 国字……漢字の構成法にならって日本でつくられた漢字。

(10) 意味……親字の説明。原則として、 新旧両字体のあるものは、新字体の項(横に旧字体を掲出)で、 異体字については正字の項で行った。

(11) 解字……漢字を正しく理解し、親しみやすくするために、常用漢字、部首として用いられる漢字、人名用漢字の一部に、主として『説文解字』により、象形しょうけい指事しじ会意かいい形声けいせいの別を示すとともに、日本の説なども参照して、その原義を記した。さらに、『説文解字』などを参考にして篆書てんしょも示した。

(12) 名前……親字が人の名乗りに用いられる場合のおもな読み方を掲げた。ただし、それがすでに親字の字音または訓として示されているものについては省略した。

(13) ………特殊な読み方をする苗字みょうじを列挙した。

(14) 地名……郡・市、その他むずかしい読み方をする地名を掲げた。

(15) 難読……「常用漢字表」の「付表」に掲げられた語や、熟字訓・当て字、外来語など、特に読みの難しい熟語を掲載した。

(16) 参考……主として、親字の画数の異同、同音の漢字による書きかえ字、字形の類似等について説明した。

(17)応用例 ……中国新字体で、その字が他の漢字の偏やつくりにも用いられる場合の字例を示した。


4 漢字コード

親字や異体字には、日本工業規格(JIS)が定めている次の3種類の漢字コードを示した。

JISコード/J ……「JIS第一水準・第二水準」に収録される6355字については、『JIS X 0208:1997』『JIS X 0213:2004』にもとづき、4桁の区点コードを示した。
「JIS第三水準・第四水準」については、『JIS X 0213:2000』『JIS X 0213:2004』にもとづく5桁の面区点コードを示した。頭に①のあるものが第三水準漢字、②のあるものが第四水準漢字である。
JIS補助漢字/補……「JIS補助漢字」については、『JIS X 0212:1990』にもとづく4桁の区点コードを示した。
ユニコード/U ……親字や異体字に「ユニコード」があるものは、『JIS X 0213:2000』『JIS X 0213:2004』『JIS X 0221:2007』にもとづいて示した。

語法

漢文読解において注意を要する助字96字を精選し、囲み欄を設け、意味・用法等を詳説した。なお、450の用例にはすべてに書き下し文と、口語訳を付けた。



原義と派生義

50字を選び、漢字の意味の流れが分かるような図を掲げた。意味欄は主として多く使われる意味・用法の順に解説してあるので、意味欄と対照させることにより、漢字をより多面的に理解することができる。

(例)「息」の原義と派生義図

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