1. 宇治拾遺物語
日本大百科全書
鎌倉初期の説話集。作者不詳。1221年ごろ成立か。序文によれば、書名は『宇治大納言(だいなごん)物語』の続編(拾遺編)の意とも、編著にかかわる侍従(唐名拾遺)と ...
2. 宇治拾遺物語
世界大百科事典
鎌倉時代の説話集。15巻15冊。ただし,巻を立てない2冊本や3冊本もある。編者は未詳。鎌倉時代初期の成立で,1220年(承久2)前後と見る説が有力。書名の由来は ...
3. うじしゅういものがたり【宇治拾遺物語】
デジタル大辞泉
鎌倉初期の説話集。15巻。編者未詳。建保年間(1213〜1219)の成立か。貴族説話・仏教説話・民間説話など197話を収める。仏教的色彩が濃い。 ...
4. うじしゅういものがたり[うぢシフヰものがたり]【宇治拾遺物語】
日本国語大辞典
鎌倉初期の説話集。二冊。刊本一五巻。作者不明。承久三年(一二二一)頃、一三世紀前半成立か。貴族説話、仏教説話、民間説話など一九七編を収める。ユーモアに富み、中世 ...
5. うじしゅういものがたり【宇治拾遺物語】
国史大辞典
二八、『岩波文庫』などに収められている。 [参考文献]中島悦次『宇治拾遺物語・打聞集全註解』、渡辺綱也・西尾光一『宇治拾遺物語』解説(『日本古典文学大系』二七) ...
6. 宇治拾遺物語
日本古典文学全集
宮廷人から庶民に至るまで幅広い階層の話を、ユーモラスに生き生きと伝える。全197話。「鬼に瘤取らるる事」(こぶとり爺さん)、「雀報恩の事」(舌切り雀)、「長谷寺 ...
7. Uji shūi monogatari 【宇治拾遺物語】
Encyclopedia of Japan
Anonymous collection of tales similar to Konjaku monogatari shu. Nearly half of ...
8. あい[あひ]【間・合】
日本国語大辞典
〔名〕〔一〕人、物、事柄などについて、二つのものの間をいう。(1)物と物との間。あわい。ま。*宇治拾遺物語〔1221頃〕一・七「この鹿の目のあひの、例の鹿の目の ...
9. あい がたき法(のり)
日本国語大辞典
雑下・六二九「あひがたき法をひろめし聖(ひじり)こそうち見し人もみちびかれけれ〈永縁〉」*宇治拾遺物語〔1221頃〕四・五「菩提講(ぼだいかう)の庭に参り給ひけ ...
10. あいぎょう こぼる
日本国語大辞典
ありつる花の露にぬれたる心地して、そひふし給へるさま、美しう、らうたげなり。あい行こぼるるやうにて」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一一・一「堀河中将、直衣(なほし ...
11. あいだ[あひだ]【間】
日本国語大辞典
然令旨等未下」*平家物語〔13C前〕二・西光被斬「昼は人目のしげう候間、夜にまぎれてまゐって候」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一・一五「道はせばくて、馬何かとひし ...
12. あい‐むこ[あひ:]【相婿・相聟・合聟】
日本国語大辞典
アヒムコ 両聟相曰也」*
宇治拾遺物語〔1221頃〕二・八「この少将のあひ聟にて、蔵人の五位のありけるも、おなじ家に、あなたこな
...13. あ・う[あふ]【合・会・逢・遭】
日本国語大辞典
貴人(うまひと)は 貴人どちや 親友(いとこ)はも 親友どち いざ阿波(アハ)なわれは」*宇治拾遺物語〔1221頃〕三・七「いみじき剣刀をぬきてあふとも、かばか ...
14. あえくらべ‐ふ・す[あへくらべ:]【敢競伏】
日本国語大辞典
〔他サ下二〕(「あう」は対抗する、「くらべる」は争うの意)負けずに争って押えつける。*宇治拾遺物語〔1221頃〕一一・八「盗人なめりと思ひ給へて、あへくらべふせ ...
15. あえ‐て[あへ:]【敢─・肯─】
日本国語大辞典
ず」*今昔物語集〔1120頃か〕三・一〇「阿修羅王来て、山を動すに敢て不動(うごか)ず」*宇治拾遺物語〔1221頃〕六・九「あへてわれらがしわざにあらず」*俳諧 ...
16. 青侍
世界大百科事典
用例は《中右記》《明月記》をはじめとする院政期以降の古記録や,《今昔物語集》《古今著聞集》《平家物語》《宇治拾遺物語》等々の文学作品にみられる。女性に関しては青 ...
17. あおざむらい【青侍】
国史大辞典
らい」と同じとし、青年および同じく官位の低い侍をいう。『中右記』『明月記』『古今著聞集』『宇治拾遺物語』『平家物語』などにみえ、井原西鶴の『好色一代男』には「は ...
18. あお‐のき[あふ:]【仰─】
日本国語大辞典
〔名〕「あおむき(仰向)」に同じ。*宇治拾遺物語〔1221頃〕一二・二三「起きむも心もとなくて、あふのきに寝ながら、よく引きて射たりければ」*太平記〔14C後〕 ...
19. あお‐び・れる[あを:]【青─】
日本国語大辞典
などは、髪のすそ細う、色あをびれなどしたればこそ、心苦しけれ。いと物狂ほしき御有様かな」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一三・一〇「のぞきて見れば、色あさましう青び ...
20. あか‐こう[:カウ]【赤香】
日本国語大辞典
〔名〕染色の名。赤みの勝った香色。*宇治拾遺物語〔1221頃〕八・二「武正、あかかうのかみしもに蓑笠を着て」アカコー ...
21. あかり‐しょうじ[:シャウジ]【明障子】
日本国語大辞典
御所、〈所謂夜御殿北庇也〈略〉北孫庇二間敷大文高麗四枚、立明障子〉」*宇治拾遺物語〔1221頃〕五・九「広びさし一間あり、妻戸にあかりしゃうじたてたり」*井蛙抄 ...
22. あがい[あがひ]【贖】
日本国語大辞典
〔名〕(動詞「あがう」の連用形の名詞化。古くは「あかい」)罰として償いをすること。賠償。あがない。*宇治拾遺物語〔1221頃〕一一・一「『酒、くだ物など取りいだ ...
23. あが・う[あがふ]【贖・購】
日本国語大辞典
1頃〕「
贖也 阿加不」*
宇治拾遺物語〔1221頃〕八・四「此の科(とが)は四巻経書き、供養してあかはむといふ願」*観智院本類聚
...24. あ‐が・く【足掻】
日本国語大辞典
動かしてもがく。*宇津保物語〔970〜999頃〕国譲上「思すやうに、平かにてと、手をあがきて祈り」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一二・一九「虎、さかさまにふして、 ...
25. あぎ‐と【
門・顎・顋・鰓】
日本国語大辞典
かけて」(2)(鰓)魚のえら。あぎ。*十巻本和名類聚抄〔934頃〕八「鰓 唐韻云鰓〈蘇来反阿岐度〉魚頬也」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一三・八「魚大にしてうちと ...
26. あ・く【飽・厭・倦】
日本国語大辞典
)ぬ」*源氏物語〔1001〜14頃〕葵「うちそばみて、わらひ給へる御さま、あかぬ所なし」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一・一八「『大夫殿、いまだ芋粥(いもがゆ)に ...
27. あ・ける【明・開・空】
日本国語大辞典
「四時間以上あけて服用のこと」*源氏物語〔1001〜14頃〕蜻蛉「心なし、道あけ侍りなんよ」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一〇・六「此櫃を、刀のさきして、みそかに ...
28. あげ‐おろ・す【上下・揚降】
日本国語大辞典
〔他サ四〕(1)あげたり、おろしたりする。*宇治拾遺物語〔1221頃〕一・六「手を広げてあげおろしさすれ」*平家物語〔13C前〕九・越中前司最期「内々は六七十人 ...
29. あこや の 珠(たま)
日本国語大辞典
「あこやだま(阿古屋珠)」に同じ。*宇治拾遺物語〔1221頃〕一四・六「袴の腰より、あこやの玉の、大なる豆斗(ばかり)ありけるを取り出して、とらせたりければ」 ...
30. あさい[あさゐ]【浅井】
日本国語大辞典
西浅井郡は同三〇年伊香郡に編入されて消滅。*二十巻本和名類聚抄〔934頃〕五「近江国〈略〉浅井〈阿佐井〉」*宇治拾遺物語〔1221頃〕四・一七「是も今は昔、慈恵 ...
31. あさ‐がゆ【朝粥】
日本国語大辞典
〔名〕朝、食べるかゆ。*宇治拾遺物語〔1221頃〕二・七「心地あしくて、この法師いでざりける折に、朝粥食はむとするに」*虎明本狂言・東西離〔室町末〜近世初〕「ま ...
32. あさまし‐が・る【浅─】
日本国語大辞典
右衛門の尉なりける者の「『人の心ばかり、あさましかりけることなし』とあさましがるほどに」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一五・九「行き通る人みて、あさましがり、心う ...
33. あさみ‐あ・う[:あふ]【浅合】
日本国語大辞典
〔自ハ四〕互いに驚きあきれる。人々が一緒に驚く。*宇治拾遺物語〔1221頃〕一・一八「『これ見よ。誠なりけり』と、あさみあひたり」*平家物語〔13C前〕六・飛脚 ...
34. あさみ‐きょう・ず【浅興】
日本国語大辞典
〔自サ変〕事の意外さに驚きあきれながらも、おもしろがる。*宇治拾遺物語〔1221頃〕一・三「翁、〈略〉一庭をはしりまはり舞ふ。横座の鬼よりはじめて、あつまりゐた ...
35. あさ‐みち【浅道】
日本国語大辞典
〔名〕川などの、水が浅くて、歩いて渡ることのできるところ。あさみ。*宇治拾遺物語〔1221頃〕一一・四「舟はみなとりかくしたれば、あさみちをば、わればかりこそ知 ...
36. あさみ‐ほ・む【浅誉】
日本国語大辞典
〔他マ下二〕驚き感じて賞賛する。驚いてほめる。*宇治拾遺物語〔1221頃〕二・六「さてその事世に聞えて、殿ばらも、あさみほめ給けり」 ...
37. あざ【痣・疵】
日本国語大辞典
晉書云趙孟面有二
〈音疾移反 師説阿佐〉」*
宇治拾遺物語〔1221頃〕七・一「この輿のそばにある、顔にあざのある男」*洒落本・大通愛想尽〔1779
...38. あし‐がた【足形・足型】
日本国語大辞典
はへ降るころ「かかる雨にのぼり侍らば、あしかたつきて、いとふびんにきたなくなり侍りなん」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一二・二〇「大きなる犬のあしがたありて」*日 ...
39. 蘆屋道満
世界大百科事典
平安中期の法師陰陽師。道摩ともいう。安倍晴明と術くらべする人物として登場することが多い。《古事談》《宇治拾遺物語》《十訓抄》に,道摩法師が藤原顕光の命で藤原道長 ...
40. あしや‐どうまん【蘆屋道満】
デジタル大辞泉
平安中期の陰陽家。藤原道長のころ、安倍晴明と法力を争ったと宇治拾遺物語にある。生没年未詳。 ...
41. あしやどうまん【蘆屋道満】
日本架空伝承人名事典
平安中期の法師陰陽師。道摩ともいう。安倍晴明と術くらべする人物として登場することが多い。『古事談』『宇治拾遺物語』『十訓抄』に、道摩法師が藤原顕光の命で藤原道長 ...
42. あたごじんじゃ【愛宕神社】京都市:右京区/上嵯峨村地図
日本歴史地名大系
た(前掲縁起など)。この愛宕山中で宗教生活を送る修験者は、愛宕聖(源氏物語)とも清滝川聖(宇治拾遺物語)ともよばれたが、愛宕信仰は彼らの手によって全国に流布され ...
43. あたり【当・中】
日本国語大辞典
六「大じんわざと酔狂して、あたりあらく踏立(ふみたて)」(2)物や人に触れた感じ。感触。*宇治拾遺物語〔1221頃〕三・一八「近くよりて髪をさぐれば、氷をのしか ...
44. あたり を 払(はら)う
日本国語大辞典
・宇治川先陣「馬をも人をも、あたりをはらって食ひければ、生食(いけずき)とつけられたり」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一四・一「ゆめゆめ女人に近づく事なかれ。あた ...
45.&nnbsp;あだ‐げ
日本国語大辞典
〔形動〕(「げ」は接尾語)もろそうなさま。あぶなげなさま。*宇治拾遺物語〔1221頃〕三・一「門などもかたかたは倒(たう)れたる、よこざまによせかけたる所のあだ ...
46. あ‐ち【彼方】
日本国語大辞典
こち。*神楽歌〔9C後〕早歌「〈本〉安知(アチ)の山背山、〈末〉背山や背山」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一一・九「集(つど)ひたるものども、こち押し、あち押し、 ...
47. あち‐こち【彼方此方】
日本国語大辞典
また、所々方々、あれこれ、いろいろ、などの意で副詞的にも用いる。あちらこちら。あっちこっち。*宇治拾遺物語〔1221頃〕三・五「牛の、あちこちありき困(こう)じ ...
48. あつたじんぐう【熱田神宮】愛知県:名古屋市/熱田区/宮宿
日本歴史地名大系
る神社として、その祀職も同族のなかから採用され、長官である大宮司の威勢は国司にもまさると「宇治拾遺物語」に記されている。しかし大宮司尾張員職がその女を尾張国目代 ...
49. あつら・える[あつらへる]【誂】
日本国語大辞典
苦(ねんごろ)にあつらへ、出雲の国にまかる路に」(2)注文して物を作らせる。依頼して物を作らせる。*宇治拾遺物語〔1221頃〕五・七「仮名暦(かなごよみ)あつら ...
50. あつ‐らか【厚─】
日本国語大辞典
*宇津保物語〔970〜999頃〕国譲上「白き色紙のいとあつらかなる一重(ひとかさね)に」*宇治拾遺物語〔1221頃〕一・一八「畳あつらかにしきて、くだ物食ひ物し ...