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高麗茶碗

ジャパンナレッジで閲覧できる『高麗茶碗』の世界大百科事典のサンプルページ

改訂新版・世界大百科事典
高麗茶碗
こうらいちゃわん

朝鮮半島で焼かれた茶の湯の茶碗の総称。高麗茶碗とはいうが,そのほとんどは李朝時代に焼かれたもので,高麗時代までさかのぼるものはわずかである。室町時代末に侘茶が流行するようになって賞玩され,桃山時代には茶の湯茶碗の主流となった。高麗茶碗は大別すると,一般的な李朝陶磁のなかから茶の湯の茶碗として見立てられたものと,日本の注文によって造られた茶碗(安土桃山から江戸初期に焼かれた各種の御本(ごほん)茶碗に代表される)とがある。前者は種類も多く作行きも多様で,製作年代も推測の域を出ない。高麗茶碗の種類をあげると,雲鶴,狂言袴,三島,刷毛目,粉引(粉吹),堅手,雨漏(あまもり),雨漏堅手,井戸(大井戸,小井戸,青井戸,小貫入),井戸脇,蕎麦,ととや(斗々屋,魚屋),柿の蔕(へた),熊川(こもがい),呉器,御所丸,金海,伊羅保などがあり,各種さらに細かく分類されている。こうした名称は,伝来する茶会記に見るかぎり江戸時代から付けられるようになったようで,江戸時代後期にほぼ細かい分類も定められている。
→井戸茶碗
[赤沼 多佳]

[索引語]
御本(ごほん)茶碗
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検索コンテンツ
1. 高麗茶碗
世界大百科事典
朝鮮半島で焼かれた茶の湯の茶碗の総称。高麗茶碗とはいうが,そのほとんどは李朝時代に焼かれたもので,高麗時代までさかのぼるものはわずかである。室町時代末に侘茶が流 ...
2. こうらい‐ちゃわん[カウライ‥]【高麗茶碗】
日本国語大辞典
常、くわんようひびき」*仮名草子・東海道名所記〔1659〜61頃〕六「芦やの釜、高麗茶碗、瀬戸の茶入、水さしにいたるまで」コーライチャワン ...
3. こうらいちゃわん【高麗茶碗】
国史大辞典
どである。高麗茶碗という称が主要な茶会記にあらわれるのは天文六年(一五三七)で、『松屋会記』に「高ライ茶碗」と記されている。侘茶の深まった天正年間(一五七三―九 ...
4. 高麗茶碗
日本大百科全書
それまでの書院茶にかわってわび茶が台頭し、わびの美意識にかなった茶碗を国の内外に求めた結果、高麗茶碗が着目された。1537年(天文6)の文献に高麗の名の初出があ ...
5. 朝日焼
日本大百科全書
焼かせ、遠州七窯(なながま)の一つとなっている。この時期の作を古朝日と称し、御本(ごほん)(高麗茶碗(こうらいぢゃわん)の一種)風の茶碗を主としている点が特徴で ...
6. 井戸茶碗
日本大百科全書
尚南道にかけての海岸沿いにある、青磁系の亜流の窯(かま)で焼かれたものであろう。日本の文献に高麗茶碗が登場する初見は1537年(天文6)であり、茶の湯が唐物(か ...
7. 井戸茶碗
世界大百科事典
李朝中期に朝鮮で焼かれたもので高麗茶碗の一種。本来茶の湯用として作られたものではなく,雑器であったものが,桃山期の武将,茶人の好みにかない,抹茶茶碗として珍重さ ...
8. いど‐ぢゃわん[ゐど‥]【井戸茶碗】
日本国語大辞典
〔名〕高麗茶碗の一つ。濁白色の土に、淡い卵色の釉(うわぐすり)のかかっているもの。室町時代以後、茶人に愛用された。その名称の由来については諸説があって定まらない ...
9. いらぼ【伊良保・伊羅保】
日本国語大辞典
〔名〕高麗茶碗の一つ。李朝時代に焼かれ、桃山時代に伝わる。表面がざらざらしていて小石を含み、黄色っぽい釉(うわぐすり)をかけたもの。茶人に珍重される。*仮名草子 ...
10. 伊羅保茶碗
日本大百科全書
つくられた高麗(こうらい)茶碗の一種。わが国の侘(わび)の茶の湯で用いられる茶碗の一つである高麗茶碗としては、茶人が注文して焼造させるようになる桃山、江戸前期の ...
11. いら‐ゆう[‥イウ]【伊良釉・伊羅釉】
日本国語大辞典
〔名〕高麗茶碗の伊良保(いらぼ)に用いられた釉(うわぐすり)。色の種類により黄伊良保、千種(緑がかった褐色)などに分かれる。イラユー ...
12. 浮世物語(仮名草子集) 157ページ
日本古典文学全集
四 茶の湯をいましめたる事 今はむかし、浮世房、主君の御前に伺候せしに、折節取売の男まいりて、高麗茶椀・瀬戸の肩衝など、さま〴 〵古き数奇道具を持参して、出頭人 ...
13. 永楽保全
日本大百科全書
)へ出仕して陶技を開拓し、中国の染付、金襴手(きんらんで)、赤絵、交趾(こうち)、朝鮮半島の高麗茶碗(こうらいぢゃわん)、ベトナムの安南焼染付、日本では仁清(に ...
14. 絵高麗
世界大百科事典
ものを同じ名前でよぶことの不合理から,この名称は近年では一般にあまり使われなくなっている。→高麗茶碗長谷部 楽爾 高麗焼 ...
15. え‐ごき[ヱ‥]【絵呉器】
日本国語大辞典
〔名〕朝鮮産の高麗茶碗(こうらいちゃわん)の一種。呉器と呼ばれる形のものに、鉄絵の具で模様を描いたもの。→呉器。 ...
16. 尾戸焼
日本大百科全書
象眼(ぞうがん)など陶技は多彩である。古格のある江戸前期のものは、遠州好みともいうべき流麗な高麗茶碗(こうらいぢゃわん)写しや茶入(ちゃいれ)、水指(みずさし) ...
17. おに‐コモガイ【鬼熊川】
日本国語大辞典
〔名〕(コモガイは {朝鮮}Gomgai )高麗茶碗の一種。作柄が力強いコモガイ。 ...
18. おわ ず 借(か)らずに子(こ)三人(さんにん)
日本国語大辞典
借金がなくて、子供が三人まであるという意味で、平和で幸福な家庭の状態をいう。*浮世草子・女敵高麗茶碗〔1717〕上・一「世のたとへのごとく、おはずからずに子三人 ...
19. かん‐やき[クヮン‥]【館焼】
日本国語大辞典
〔名〕高麗茶碗(こうらいちゃわん)の一種。*随筆・嘉良喜随筆〔1750頃〕一「高麗茶碗に茂山并に判事焼の外に館焼と云あり、倭館にて日本人好でやかする也」 ...
20. きざえもんいど【喜左衛門井戸】
国史大辞典
高麗茶碗の中でもっとも声価の高い大井戸茶碗の代表作。李朝時代。大坂の町人竹田喜左衛門所持の茶碗であったところから「喜左衛門井戸」と呼ばれたと伝えられている。そ ...
21. きょうげんばかま【狂言袴】
国史大辞典
高麗茶碗。李朝時代。高麗時代末期から李朝時代前期にかけて焼かれた象嵌青磁の茶碗を古来わが国では雲鶴茶碗と呼んでいるが、その中で胴に丸文を象嵌した茶碗を狂言袴と ...
22. 京焼
世界大百科事典
る。はじめは瀬戸あるいは美濃の陶工らが三条粟田口に開窯し,唐物や古瀬戸写しの茶入,当時流行の高麗茶碗(御本(ごほん),呉器,伊羅保)などの写しものを作った。しだ ...
23. きり‐ごき【錐呉器】
日本国語大辞典
〔名〕高麗茶碗の呉器のうちで、見込みの茶溜りに錐の頭で突いたような景色のあるもの、胴または高台脇に錐でつけたような筋のあるもの、高台をU字型に切ったものなどをい ...
24. くぎ‐ぼり【釘彫】
日本国語大辞典
〔名〕(1)釘を打つため長押(なげし)の裏に彫った穴。〔日本建築辞彙{1906}〕(2)高麗茶碗などに施されている釘で彫ったような模様。釘彫三島、釘彫伊羅保など ...
25. くまがい【熊谷】
日本国語大辞典
裁判官をいう、盗人仲間の隠語。〔日本隠語集{1892}〕〔二〕(「こもがい(熊川)」の変化した語)高麗茶碗の一種。朝鮮の熊川(こもかい)で作られた、底が深く形の ...
26. 好色敗毒散(浮世草子集) 95ページ
日本古典文学全集
いた天目茶碗。高麗茶碗の一。李朝時代の朝鮮茶碗。細かいひび模様のはいったのが多い。高麗茶碗の一。三島暦に似た細かいたて模様があるのでこの名がある。粉引手。高麗茶 ...
27. こう‐の‐たき[クヮウ‥]【光滝】
日本国語大辞典
から産した炭。茶の湯で珍重される。*仮名草子・東海道名所記〔1659〜61頃〕六「蘆やの釜・高麗茶碗・瀬戸の茶入〈略〉炭は池田・光(ク ...
28. こくしょかんこうかい【国書刊行会】
国史大辞典
・京縫鎖帷子(森本東烏)・御入部伽羅女(湯漬翫水)・富宮笥・諸国心中女・忠義太平記大全・女敵高麗茶碗・雲州松江の鱸・操草紙(淡海子)・(風来紅葉)金唐革・川童一 ...
29. 熊川(高麗茶碗)
日本大百科全書
朝鮮半島、李朝(りちょう)前期の16世紀ころに焼造された高麗茶碗(こうらいぢゃわん)の一種。「こもがえ」ともいう。この名称は、室町時代以来の対日貿易港のあった慶 ...
30. コモ‐ガイ【熊川】
日本国語大辞典
〔名〕({朝鮮}Gom〓gai )《コモガエ》 高麗茶碗(こうらいちゃわん)の一種。一六世紀ごろに焼成されたもので、胎土(たいど)は紫色で粗く釉(うわぐすり)は ...
31. ご‐き【呉器】
日本国語大辞典
〔名〕高麗茶碗(こうらいぢゃわん)の一つ。おおよそ薄手で碗形にこんもりとして、高台は高く張りぎみで、禅寺で使う漆器の御器に形が似ているところからよばれたという。 ...
32. ごき【呉器】
国史大辞典
高麗茶碗の一種で、五器・御器とも書く。名称はその形姿が禅寺で使用する御器とよばれる塗椀に似ているのによる。茶碗は薄手で、丈が高く、見込みが深く、高台も高く外に ...
33. ごしょ‐まる【御所丸】
日本国語大辞典
刷毛(はけ)で鉄釉を塗った「黒刷毛」は特に珍重されている。*随流斎延紙ノ書〔1686頃〕「御所丸手と云高麗茶碗有」*洒落本・通言総籬〔1787〕一「角町の惣六が ...
34. ごほん‐て【御本手】
日本国語大辞典
のを特色とし、茶碗のほかに鉢、皿、香炉などがある。御本。*随筆・嘉良喜随筆〔1750頃〕一「高麗茶碗の内に井戸は至極の物也。〈略〉此外にかさ手、御本手、御蔵手と ...
35. しが‐やき【志賀焼】
日本国語大辞典
志賀で焼かれた陶器。享保一一年(一七二六)頃初めて作られたという。はじめ雑器を焼いたが、後、高麗茶碗の写しなども作られた。器底に「志賀」または「シカ」の二字が焼 ...
36. しょだい【初代】 : 真清水蔵六/(一)
国史大辞典
明治初年には内外の博覧会に出品し、また貿易品も手がけて色絵や金襴手を作り、内需向けには青磁・染付・高麗茶碗などに秀れた。みずから好んだ製品には糸巻二重の中に宗缶 ...
37. じょうじゅう‐つきよ[ジャウヂュウ‥]【常住月夜】
日本国語大辞典
〔名〕いつも月夜であること。転じて、世の中はつねに明るく平穏に続けば申し分がないの意。*浮世草子・女敵高麗茶碗〔1717〕上・一「世のたとへのごとくおはずからず ...
38. せた-かもん【瀬田掃部】
日本人名大辞典
近江(おうみ)(滋賀県)に領地をあたえられた。茶の湯は千利休の高弟で,利休七哲のひとり。おおきな平高麗茶碗と掃部形とよばれる大形の茶杓をもちいた。豊臣秀次事件に ...
39. せと の 肩衝(かたつき)
日本国語大辞典
肩がつき立っているような形の茶入れ。*仮名草子・浮世物語〔1665頃〕三・四「折節取売の男参りて、高麗茶碗、瀬戸(セト)のかたつきなど、様々古き数奇(すき)道具 ...
40. たいしゅうやきこようせきぐん【対州焼古窯跡群】長崎県:下県郡/厳原町/府中城下
日本歴史地名大系
寛政三年(一七九一)には新渡り(中国の染付)の茶碗窯が始まった。さらに文化九年(一八一二)陶工吉田又市により高麗茶碗手鑑を手本とする作風が起こり、青磁・三島・象 ...
41. 茶道(ちゃどう)
日本大百科全書
の水指を持ち出して台子の下段にある風炉釜に置き合わせる。そして薬籠に入っていた茶を使って高麗茶碗で茶を点てている。たぶん薄茶だけではなかったかと考える。それが済 ...
42. 茶碗
日本大百科全書
天目はその代表例)が人気を博し、磁州窯の茶碗(いわゆる絵高麗)や朝鮮半島の李朝(りちょう)の高麗茶碗(三島(みしま)、堅手(かたで)、粉引(こひき)、井戸(いど ...
43. 茶碗
世界大百科事典
に見られる。このころの高麗茶碗は,李朝の陶磁を代表する三島(みしま)や粉引(こひき),堅手(かたで)(白磁碗)などである。天正年間中ごろには当時の茶風を反映して ...
44. ちゃわん【茶碗】
国史大辞典
特に天目は茶道の伝来に因縁があり、唐物中でも格別に貴ばれる。高麗茶碗は、茶碗を通じて最も茶人に愛好される。高麗とは桃山時代の朝鮮に対する呼称で、高麗茶碗とはいう ...
45. 朝鮮
世界大百科事典
響を与えた。また,大蔵経や仏像,仏画,鐘なども大量に日本にもたらされ,水墨画の交流が行われ,高麗茶碗等が伝来されるなど,文化交流もさかんであった。こうした日朝関 ...
46. ちょうせん‐ぢゃわん[テウセン‥]【朝鮮茶碗】
日本国語大辞典
〔名〕「こうらいちゃわん(高麗茶碗)」に同じ。 ...
47. 朝鮮美術
日本大百科全書
鉄砂(てっしゃ)、辰砂(しんしゃ)などと広がり、独自の優品が次々に焼かれた。日本で茶道の盛行とともに「高麗茶碗」として珍重された茶碗は、この李朝の日用雑器的なも ...
48. て‐あら・い【手荒】
日本国語大辞典
粗である。*蝶の皿〔1969〕〈秦恒平〉「魅入られましたはじめは、三嶋、伊羅保、熊川などの肌に手荒い高麗茶碗からで」 ...
49. 陶芸
日本大百科全書
奔放な陶器をつくった。日本で珍重される井戸(いど)・熊川(こもがい)・雨漏(あまもり)などの高麗茶碗もこれに含まれる。続く17~18世紀における民窯の力作は、鉄 ...
50. 陶磁器
世界大百科事典
主に生産させたといわれる。また日本の近世茶陶のなかでとりわけ珍重された高麗茶碗は16世紀ころ朝鮮半島南部で焼かれた民窯の雑器である。高麗茶碗には井戸茶碗,三島茶 ...
「高麗茶碗」の情報だけではなく、「高麗茶碗」に関するさまざまな情報も同時に調べることができるため、幅広い視点から知ることができます。
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