軽自動車より小さい新タイプの自動車が、公道を走れるようになるという。
国土交通省は2012年6月、「超小型車」の認定制度を新設すると発表した。道路運送車両法を改正し、新規格として普及を目指す。
同省によると「軽自動車よりコンパクトで、燃費など環境性能がよい車両」ということになる。具体的には、1~2人乗り程度の電気自動車を想定しているようだ。
この超小型車、結構、使い途がありそうだ。公共交通機関が機能していない地方では、お年寄りの買い物や病院通いの足になるだろうし、都市部では駐車場確保が面倒なマンションなどで住民のカーシェアリングに利用されそう。出前や郵便配達などでも営業車として需要がのぞめる。鎌倉や京都など、観光地でのレンタル利用もあり得る。
こうしたことから、自動車メーカーも大きな期待を寄せ、開発作業を本格化させている。「若者の自動車離れ」が指摘されるなかで、新たな市場となるからだ。
今後の課題はまずその安全性だ。車体が小さく軽量であるため、衝突時に軽自動車並の安全性をどう確保するか。都市部では駐車場の確保や走行を認める道路の設定も必要だ。さらには、保険や車検、免許制度、税制なども利用ニーズに合わせて検討すべきだろう。
人と自動車の新しい関係を作り出す超小型車に期待したい。