例文
一 日本における仏教の受容や、日本仏教の独自の展開の一端を知り、合わせて用語の理解に資するため、例文を添えた。
二 例文は上代から近世までの文献から採録し、古い例、語釈のたすけとなるわかりやすい例などを目安とした。
三 例文は仏教書に限らず、文学・歴史・絵巻などの諸領域から幅広く採録した。なお、日本の文献からの例文が中心であり、経典や中国の文献からの例文は必要最小限にとどめた。
四 音読の見出しに返り点の付いた形の例文を当てるなど、見出し語とまったく同じ表記でなくても、同類の表記と見なせるものは例文とした。
五 例文は語釈のあとに*印を付け、出典名を明示し、「 」でくくって示した。巻名・巻数・部立てなどは、文献に応じて適宜付した。
六 いくつかの名称をもつ出典名はひとつに統一して示した。その場合、略称で示したものもある。
七 和文は、原則として漢字平仮名交じり文とし、仮名づかいは底本通りとした。漢文体の文には返り点を付けた。なお、割り注は一行書きとし、〈 〉を用いて区別した。
八 例文中の文字について、別表記の異本がある場合は〔イ○〕、底本の誤りと思われる場合は〔○カ〕と注記した。また、脱字と思われる場合は〔 〕で補った。それらを赤字で示し、マウスオーバーすると、注記がポップアップで表示されるようにした。
九 文意を明らかにするために、必要に応じて( )内に補足説明をした。
十 漢字の字体については次のようにした。
(1)常用漢字表および人名用漢字別表にある漢字は、原則としてそれらの字体を使用した。ただし、必要に応じて旧字体を残した部分もある。
(2)常用漢字表および人名用漢字別表にないいわゆる表外の漢字については、原則として底本の字体を尊重した。