明治から現代にいたる日本文学の全貌をとらえた最高・最大の文学事典。新項目追加など毎年拡充
文壇と学界の協力による空前の大事業といわれ、6年の作業をへて刊行した日本近代文学館編『日本近代文学大事典』(全6巻、講談社、1977〜78年)。このたび、元版から6年後に刊行された机上版(元版第1〜3巻の人名事典を独立させて増補した1巻本、講談社、1984年)に元版第4巻、第5巻を含めて電子化し、データベースに収録、必要な修正を施し、新たな項目も加えました。
元版となる6巻の構成は、第1〜3巻が近代以降の小説、評論、戯曲、詩、短歌、俳句のほか文学と関連の深い各界に活躍した人々をめぐる「人名」事典(5,170項目)、第4巻は日本の近代における重要な文学上の事象、流派、団体、論争、用語ならびに外国文学との影響関係等の「事項」(660項目)、第5巻は小説、評論、戯曲、詩、短歌、俳句等の文芸雑誌を中心に、総合雑誌および思想、美術、娯楽等の諸雑誌、文芸に関係の深い新聞を項目とする「新聞・雑誌」の事典(1,600項目)、第6巻「索引その他」には、近代文学に関連するさまざまな叢書・文学全集・合著集の総覧、近代出版側面史などが収められていました。
近代文学を広い裾野からとらえた最高・最大の文学事典は、今後も定期的な更新を行いながらその項目数を増やし、情報を拡充していきます。
日本近代文学館・編集 日本文藝家協会・協力
編集委員/安藤宏・石川巧・石田仁志・大原祐治・小平麻衣子・紅野謙介・河野龍也・小谷瑛輔・五味渕典嗣・篠崎美生子・庄司達也・出口智之・鳥羽耕史・中島国彦・中谷いずみ・日比嘉高・宗像和重