表記・用語について
Ⅰ 地名・地点の表記
- 地名の仮名表記は,史資料から引用の場合を除き,現代仮名づかいによった。
- 地名の漢字表記は,正字体による表記を原則としたが,常用漢字に新字体のあるものや,略字体が公の表記である場合はそれに従った。また,歴史的な記述の中では,現在につながる地名の場合でも史資料に見られる表記を尊重した。
- 丁目の数字は公式には漢数字を用いるが,本辞典では洋数字で統一し,「1丁目・2丁目」のように表記した。また,町数の計算は丁目ごとに1町と数える方式によったが,立項は,丁目を含む全体を1つの項目に集約する方式に従った。
(例) あおしまにし【青島西】宮崎県 宮崎市...
〔現代〕 平成8年~現在の宮崎市の町名。1~3丁目がある。...
Ⅱ 地名用語・歴史用語・時代区分
- 国・郡・県・郷・荘・保・名・市・区・町・村・大字・字・小字など,最も基本的な地名の概念については,本文画面右側の資料「地名用語」を参照されたい。
- 歴史用語・時代区分の大体は「角川日本史辞典」によった。時代区分について,本巻は,中世は治承4年の源頼朝の挙兵,近世は天正10年の武田氏滅亡,近代は明治元年,現代は昭和37年の住居表示実施の法律施行時以降をもって一応の画期とした。ただし,中世項目の立項については,その項目地名の成立状況に鑑みて,古代と中世の画期を大きく遡らせた場合がある。
- 〈地名編〉の見出しのうち,歴史地名には解説冒頭(連立見出しでは時代別各項目の解説冒頭)に時代表示を冠したが,その用法について以下の点に留意されたい。
(1) 便宜的に現行の行政地名を現在の地名とみなし,明治初年以降現行直前までに成立・存在した地名については昭和36年までは〔近代〕,昭和37年以降は〔現代〕の時代表示を冠した。(2) 江戸期から明治22年市制町村制施行までの村名・新田村名などには〔近世〕の時代表示を冠した。領域・制度・習俗など,江戸期以来の諸要素を新町村への移行まで引きついでいるとみなしたうえでの便宜による。
- 現在位置の表示 は平成22年12月現在の自治体名に対応している。
- 〈地名編〉近現代の行政地名の解説では,特に必要のないかぎり変遷・移行の事由は省略した。
Ⅲ 文献・史資料の利用
- 辞典の性格上,解説は史資料に即した客観的な記述を旨とし,その拠りどころとなった典拠はできるだけ紹介するよう留意した。ただし,明治24年徴発物件一覧表については,出典名称を省略した。
- 各時代の地域の状況を解説する統一的な史資料としては,主として次のものを活用した。
古風土記,倭名類聚抄,元禄郷帳,天保郷帳,旧高旧領取調帳,明治24年徴発物件一覧表など。
- 史資料引用・紹介の形式
(1) 古記録・古文書から引用の語句・文章は信頼できる刊本がある場合はその表記によった。ただし異体字は現在通行の活字体に改めた。(2) 記・紀,古風土記,万葉集など刊本で書き下し文の行われているものは,流布しているテキストによった。(3) 各時代の文学作品や地誌類からの引用は,漢文は書き下し文とし,詩歌等韻文は歴史的仮名づかいに,散文は原則として現代仮名づかいによったが,一部史資料については原文のままとした。また送り仮名を適宜改めた場合もある。(4) 典拠となった書名・記録名は一般文中では「 」に囲み,文末・文中に( )で示す場合は「 」に囲まないことを原則とした。なお,個別文書名,地図の類には「 」を使用していない。(5) ( )内に著者名と文献名が並ぶ場合は「:」を用いて区別した。(6) 文献・史資料名が複数並列される場合は「・」で区別した。(7) 刊本所収の文書名は,斜線の後に刊本名を示した。(8) 引用文中の割り注などについては,便宜上,「〈……〉」の形式で表した。